68: ◆GorJQ6qPNeO8[saga]
2013/05/06(月) 02:15:05.49 ID:qFNYi67to
〜〜〜
「雨、かぁ……」
ゴールデンウィーク一日目は雨だった。
土砂降りというほど降っておらず、小雨というには強いちょうどいい雨音が耳に心地良い。
「なぎさ、風邪とかひいてないといいけれど……」
庭に降り注ぐ雨粒を数えながら、頭に浮かぶのはなぎさの事ばかりだ。
「ほのか」
雨音が自分のリズムに合ってきた頃、おばあちゃまが私を呼んだ。
「なぁに、おばあちゃま?」
「お客さんですよ」
「お客さん?」
ニコニコしながらおばあちゃまが連れてきたのは、なぎさであった。
「やっほ!部活早く終わったからさ、少しほのかと話そうと思って……」
雨に濡れた髪に、タオルを被せながらなぎさは笑った。
「か、風邪ひくわよ!早く乾かさなきゃ!」
「えー?平気だよ、ほのかのおばあちゃんにタオル貸してもらったし」
「お風呂沸かすから、入って行きなさい」
「あ、おばあちゃま、私がやるわ」
「いいんですよ、なぎささんと話すのは久し振りなんでしょう?
ゆっくりお話なさい」
おばあちゃまは嬉しそうにそう言った。
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