72: ◆GorJQ6qPNeO8[saga]
2013/05/06(月) 02:19:28.46 ID:qFNYi67to
〜〜〜
「おばあちゃんには連絡いれといたから安心して」
お風呂からあがると、なぎさは優しく微笑みながらそう言った。
「私……」
「いいよ、別に。言いたくないなら聞かない。
でも、よかった。ほのかが私を呼んだ気がしたんだ、だから電話した」
「なぎさ……私ね……ダメみたい」
「なにが?」
「なぎさがいないと、どうしようもなくダメみたい」
「私はずっと側にいるよ?」
「そんなの……わからないじゃない!」
「証明が欲しいの?」
なぎさの声が真剣な鋭いものになった。
そして立ち上がると、芝居がかった口調で言った。
「……あぁ、ジュリエット……僕は決して諦めない。
あなたをこの腕に抱くまでは!」
「……ロミオ……どうして……あなたはそんなに……強いの?」
中学生の時にやったロミオとジュリエット。
もうセリフなんて覚えてはいない。
「ジュリエット……いや、ほのか!
僕は……私は、あなたが大好きだ。
一生離れたくないくらいに……っ!」
「……なぎさ……わたしも、あなたが好き。
大好き……」
「私は強くなんかない……思いを伝えるのも、今みたいな予防線張らなきゃ出来ない。
だけど、この気持ちは、本物だよ」
優しく私を抱きしめると、そのまま唇を重ねた。
「これが、証明……」
ほとんど二人の距離が零の位置で、なぎさは甘くつぶやいた。
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