過去ログ - 【安価】比企谷「やはり俺の青春ラブコメはまちがっている。」雪ノ下「その2ね」
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◆5m18GD4M5g
[saga]
2013/04/27(土) 17:17:01.99 ID:vP0YrVcy0
比企谷「……俺は、現状維持が理想です」
平塚「ほう、その心は?」
比企谷「平塚先生、俺のモットーは前にも言いましたが初志貫徹です。たまに横道に逸れたりはしますが、それでも根幹の部分に揺らぎはありません」
比企谷「変わるなんてのは結局現状から逃げる為に変わる。本当に逃げてないなら変わらないでそこで踏ん張る」
比企谷「だから俺は雪乃や由比ヶ浜達からは逃げないし、俺自身も変わらない」
比企谷「たとえそれで友達が出来なくても、その延長線上の関係になれなくても、俺はこれまで冷酷無情な社会と一人孤独に闘い続けた比企谷八幡を否定するつもりは毛頭ないです」
平塚「……そうか」
平塚「では、もう私の助言は必要なさそうだな」
比企谷「へ?」
平塚「? なぜそんな間の抜けた表情を浮かべる必要があるんだ。答えはもう見つかったんじゃないのか?」
比企谷「え? ……あっ」
……そうか、そういうことか。
確かに俺は対処法が不明な現状を打破する為の得策を平塚先生に相談した。
だがその相談をしたところで、自分が抱えている問題を解決することが出来るのは結局自分自身なのだ。
仮に先生が俺達の間に介入して問題を解決したとしても、それは根本的な解決には至らない。それはただのその場凌ぎだ。
だから先生は俺の疑問には答えず、逆に俺へ質問をすることで自立を促した。
目の前に立ち塞がる壁を壊すのではなく、その壁を壊す方法を教える。
それは俺の所属する奉仕部のあり方そのものではないのか。
平塚「私は奉仕部の顧問だからな、奉仕部の仕組みは誰よりも理解しているつもりだよ。だから今回はその方法を取らせてもらった」
平塚「奉仕部のあり方はあくまで依頼人の手助けだ。しかしその手助けは、あくまで依頼人の自立を促すきっかけを与えることのみ。決してそれ以外のことをしてはいけない」
平塚「それを禁じる理由は多々あるが、その一番の理由は『知らぬ間に依頼人と自分自身を重ねてしまう事がある』からだな」
平塚「青年期の子供は他人の思想や言動に影響を受けやすいとても多感な時期なんだ。まして奉仕部に転がり込んでくる依頼はほとんどがお悩み相談、その内容に思わず同情する事もあるだろう」
平塚「しかしその同情こそが致命的なまでに命取りとなる。同情するとはすなわち、己の個が揺らぐ事を意味しているからな」
平塚「今の君たちにとって最も重要な課題とは、教師から出されるプリントや問題などではなく、アイデンティティの確立だ。それを疎かにしてしまうと、近い未来に自分が何者か分からず懊悩とした日々を過ごすことになる」
平塚「ゆえにアイデンティティがしっかりと確立している人間でなければ、この奉仕部の役目を果たすことは出来ない」
平塚「私が雪ノ下を奉仕部の部長に据えているのもそれが理由だ。私は彼女ほど完成した人間を見たことがない」
平塚「陽乃もある意味では完成された人間だったが、あいつの場合は完成というより完璧だった。……まあ優等生ではなかったがな」
比企谷「……、」
平塚「おっと、話が逸れてしまったな。それで何の話だったか…………。ふむ、まあどうでもいいか」
平塚「とにかく、だ。今の会話で君のやるべきことは決まった。あとはその目標に向かって前進するだけだな」
平塚「ああ、それと比企谷。君は上や下を眺めてばかりいないで、ちゃんと前を見据えて歩くんだぞ?」
平塚「他人を過度に羨むな、自分を卑屈に捉え過ぎるな。そうすれば、きっと今まで見えなかったモノが見えてくるはずだ」
平塚「本当に欲しい大切なものはすぐ近くにあるということを、君はよく覚えておきたまえ」
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