過去ログ - 【安価】比企谷「やはり俺の青春ラブコメはまちがっている。」雪ノ下「その2ね」
1- 20
53:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします ◆5m18GD4M5g[saga]
2013/04/03(水) 21:07:56.36 ID:J07NMJXt0

海老名「結衣、ちょっとこっち来てくれないかな?」

由比ヶ浜「う、うん」


先ほどの発言が尾を引いているのか、結衣は肩を縮こまらせながら私に寄ってくる。

そんな子犬みたいにプルプルしている結衣の頭を、私は優しく撫でた。


由比ヶ浜「っ!? ひ、姫菜!?」

海老名「ん? なになに、結衣は頭撫でられるの嫌い?」

由比ヶ浜「べ、別にそんなんじゃないけど……。その、ちょっとびっくりしたっていうか……」

海老名「ふぅん、そっかそっか。結衣は頭を撫でられるとこんな反応をするのか……ふんふん、なるほどね〜」

由比ヶ浜「……ちょ、ちょっと姫菜? なんかヘンなスイッチ入ってない?」

海老名「ううん、全然入ってないよ。……入ってたら今頃、結衣はもう自分の足で立ってないと思うけど?」

由比ヶ浜「ひぃっ!?」


私が少し低めの声で結衣の耳元でそう囁くと、結衣は身体を大きく震わせて再び後ずさりしていく。

……うんうん、結衣はいちいちリアクションが大きいからいじり甲斐があっていいね。



海老名「ありがと結衣、おかげですっかり元気になったよ」

由比ヶ浜「あ、あたしはちょっと元気がなくなったかな……っ」

海老名「……だから私、優美子と仲直りしてくるね。優美子、いま私の家の前にいるんだよね?」

由比ヶ浜「え? ……あ、うん。確かにいるけど……、でもなんで姫菜そのこと知ってるの?」

海老名「うーん、なんでって言われても……」


海老名「まぁそれはいわゆる『乙女のカン』ってやつかな?」



私は結衣にそう言って自分の部屋から出た。

廊下を歩き、階段を降り、玄関へ向かう。

髪はボサボサで服は皺だらけ、とても乙女らしからぬ格好で私は歩く。

それでも、私が私であることに変わりはない。

BLが大好きで腐っていても、それが私、海老名姫菜という人間なのだ。

そしてそれを気にせず、受け入れてくれる居場所が私にはある。

昨日みたいにケンカする日はこれからもあるだろうけど、それでもやっぱり私は今の居場所が気に入っている。


――だから、仲直りしよう。


私は今いる場所が、一緒にいてくれる人たちが好きだから。


<<前のレス[*]次のレス[#]>>
1002Res/374.20 KB
↑[8] 前[4] 次[6] 板[3] 1-[1] l20
このスレッドは過去ログ倉庫に格納されています。
もう書き込みできません。




VIPサービス増築中!
携帯うpろだ|隙間うpろだ
Powered By VIPservice