過去ログ - 【安価】比企谷「やはり俺の青春ラブコメはまちがっている。」雪ノ下「その2ね」
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636:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします ◆5m18GD4M5g[saga]
2013/05/03(金) 13:24:23.41 ID:Kdj0a51w0


比企谷「好き……なのかもしれん」


彼は私にそう告げて、気恥ずかしそうに左頬を掻く。

そして視線をあちこちに彷徨わせながら、「だが」と前置きを置いて言葉を続ける。


比企谷「それが好意からくるものか、それとも別の感情からくるものかは俺自身もよくわからん」

比企谷「……でも、これだけは言える」


比企谷「俺はお前のことは嫌いじゃない。それは確かな事実だ」


彼はそう宣言して椅子から立ち上がると、すぐ近くのドリンクバーコーナーへ歩いて行った。

私はその背中をじっと見つめる。

猫のように曲がった、覇気がなくどこか頼りなさすら感じる彼の背中。

きっとその背中には、数えきれない程の悲哀や憂愁、憎悪などが重くのしかかっているのだろう。

だから彼の心は捻くれてしまい、その悪影響は精神だけでなく肉体にも及んでしまった。

この問題を解決しようにも、彼自身ではどうしようもない。

なぜなら彼の周囲の世界が間違っているのだから。

彼が正しくあろうとしても、間違っている世界の中では彼の言動は異端の者として見られるだけ。

どんなに頑張っても認められず、どんなに足掻いても報われない。

逆に頑張らなかったら否定され、足掻かなかったら取り残される。

どんな選択肢を選んでも、彼の前には通行止めの立て札が貼られているのだ。

だから彼はあと一歩を踏み出すことが出来ない。

踏み出したその先に道がないから、その場に留まり続けることしか出来ない。


雪ノ下「(……なら、私がそんな比企谷くんの為に出来ることは……)」


↓5 雪乃が八幡の為に出来ることとは?


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