過去ログ - 上条「今日からアイテムの一員になった上条です!」
1- 20
25:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[sage]
2013/04/02(火) 10:42:20.57 ID:wNJPYNNh0
――逃走中の一人

滝壺「はぁっ、はぁっ、はぁっ……」

滝壺(早く、早く見つけないと!)

滝壺は普段よりも多い体晶を使っていた――それも、危険とされたレベルを遙かに上回る量を、だ。
投薬によって爆発的にこじ上げられた(開けられた、ではない)AIM拡散力場が周囲に存在する、ありとあらゆる存在を教えてくれる。

滝壺(あれは……むぎの。きぬはたまで)

滝壺が普段から感じられる量よりも弱々しく、麦野に至っては消える前の花火のように不安定な瞬きを繰り返している。

滝壺(時間かがない。もっとひろく、ひろく、ひろく!)

対象を広げ、自分に届く『自分だけの現実』の情報を掻き集める。しかし――。

滝壺(かみじょうは、ない。どこにもいない)

探し求めている、本来レベル4の自分達が縋るべきではない、上条の姿は何処にもなかった。

滝壺(逃げた……?)

視界がブレる。何も考えられなくなる。体晶によって無理矢理広げた知覚の中へ、自分が段々と融けていく錯覚――いや、融けているのだろうか?
境界線が曖昧になり、全てがどうでも良くなる寸前、何故か滝壺は上条が逃げている事を安堵しつつ、その意識を閉ざし――

パシィィンッ!

全てをぶち壊す、幻想を[ピーーー]、音が響く。

上条「……悪い。遅くなった」


<<前のレス[*]次のレス[#]>>
1002Res/1037.60 KB
↑[8] 前[4] 次[6] 板[3] 1-[1] l20
このスレッドは過去ログ倉庫に格納されています。
もう書き込みできません。




VIPサービス増築中!
携帯うpろだ|隙間うpろだ
Powered By VIPservice