過去ログ - モバP「うさみんせいじんのそうぞうりょく」
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10:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga sage]
2013/04/02(火) 13:46:27.88 ID:TTlMlF/M0

そして。

次に気がついた時には、空はだいぶ暗くなっていました。
夜ご飯を食べて、お風呂に入って、何をしていても、離れませんでした。

あの、光と影が。

でも、いつまでも現状維持は出来ません。
時間は1分1秒と、確実に進んでいくのですから。
あまり気が進まなかったけれど、机に座って勉強をはじめました。

少し、忘れたかったのかもしれません。

その日から、来る日も来る日も勉強をしました。
アイドルという夢を忘れようと思ったからです。
諦めることは出来ない、けれど、思い出すと辛い。

まだだいじょうぶ。大学に入ってから考えてもいい。

ナナは、甘えていました。きっと何か手があるはず。
少しの間、忘れるだけだから。そう思っていました。

何もしていないのに、失敗することだけへの恐怖が募っていました。
それに反して、やはりアイドルになりたいと思う自分も居ました。

そんな二律背反を抱えながらも、3年生の春を過ぎたくらいの
最初の模擬テストでは、かなり優秀な成績を修めることができました。
これならあの大学も狙える、ここも、ここだって充分に狙える。

先生はナナを応援してくれました。

ナナのためにわざわざプリントを作ってくれたり、わからないことを聞きに行くと、
先生は自分の仕事の時間を後に回してまで教えてくれました。
みんなが期待してくれている。そう感じました。

…でも、勉強している動機を、夢を忘れるためだとは、伝えずに。




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