過去ログ - 美琴「何、やってんのよ、アンタ」垣根「…………ッ!!」3
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21: ◆nPOJIMlY7U[saga]
2013/04/02(火) 22:48:13.19 ID:Y3hy9anU0
「一〇〇三一号」

美琴がぽつりと呟いた。
その声は路地裏に反響することなく、強く吹きつける風の音によって掻き消される。
一度曲がったせいか吹く風は弱くなってはいたが、その音はここまで届いていた。
一〇〇三一号。彼女は美琴に絶望をもたらした妹達だ。
『実験』を止めるために研究所を破壊し続けた美琴が、ついにその目的を達したと、そう思った時。
『実験』は予定通り続いていると告げ、美琴を絶望のどん底に叩き落した妹達。
勿論彼女にそんなつもりはなかっただろうが。

「アンタには、謝らなきゃいけないわね」

美琴は結局それを言えないまま永遠の別れを迎えてしまった。
だから今からでも謝りたい。それはずっと美琴の心にドロドロとしたものとして残っていた。

「アンタにはずいぶん酷いことを言っちゃった。
あの時は私もかなり追い詰められてたってのもあるけど、アンタにあたることじゃなかったのにね。
本当に、ごめんなさい。私だけは絶対にアンタたちを否定しちゃいけなかったのに」


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