過去ログ - 美琴「何、やってんのよ、アンタ」垣根「…………ッ!!」3
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215: ◆nPOJIMlY7U[saga]
2013/05/10(金) 00:30:49.80 ID:RyvpB6bW0
美琴は垣根の住所など知らない。
電話に出てくれないとなると美琴から垣根にコンタクトをとる手段はない。
長点上機に乗り込むという物騒な手段まで考えたが、そもそも垣根は通っていないと言っていたので意味がない。
一応メールはしておいたが、おそらく無意味だろう。

そうなると八方塞だ。後は自分の足で学園都市を走り回るくらいしか方法がない。
だがそれで探し人を見つけられるほど学園都市は狭くない。
二三〇万の人々が暮らすこの街で、あてもなくたった一人の人間を見つけようとする方が間違っている。
もうこうなったら情報収集に長けた初春飾利に協力を求めるか、と考えていた時のことだった。

美琴がいたのは例の自販機のある公園。
そこに一人の少女がいた。実際の年は美琴と大差はないだろうが、やけに大人びた雰囲気を纏っている。
回りの空間から浮いているというか、異常な強い存在感を持っていた。
水に一滴だけ垂らされた油のように、周囲と調和しない異物。
和風の庭園に置かれた洋風の噴水のような。黒人の集団の中にいる白人のような。

それは少女の服装がドレスのような派手なものだから、というだけではない。
うまく言葉では言い表せない何かがあった。
まるで少女を中心にこの公園そのものが異界と化してしまったかのようにすら感じられる。

異世界の主はまるで美琴が来ることが分かっていたかのように、くすりと笑った。
その動作一つをとってもこの世界には馴染まない。
全く文化の違う国からやってきた異邦者にすら見える。


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