過去ログ - 美琴「何、やってんのよ、アンタ」垣根「…………ッ!!」3
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253: ◆nPOJIMlY7U[saga]
2013/05/13(月) 23:13:11.77 ID:HDiDjvWv0
美琴は理解した。いや、とっくに理解していた。
ただそれを受け入れたくなかっただけで。信じたくなかっただけで。
だって、信じられるものか。あれだけ笑いあって遊んできた垣根が。

だが美琴は、ついに現実を誤魔化すことを諦めた。
今まで見てきた、過ごしてきた垣根帝督など最初からどこにもいない。
本当の垣根帝督は学園都市の暗部にいて、超能力者の第二位で、人を平然と殺せるような冷酷な人間なのだ。
たとえて言うなら、そう。―――学園都市第一位、一方通行のような人間。

美琴が友達だと思っていた垣根は、偽りだった。
あれは作られた虚構の人格。垣根帝督などではない。
それを理解した途端、美琴の全てを吸い取るような虚無感が襲った。

じゃあ、今までの日々は。
垣根と馬鹿騒ぎしたこれまでの日々は、全て無駄だったのか。
美琴の脳内に、スライドショーのようにこの一ヶ月の記憶が蘇る。
その一つ一つが美琴にとってかけがえのない大切な思い出だ。

上条当麻が笑っている。御坂美琴が笑っている。そして、垣根帝督も。
白井黒子と垣根帝督が言い争っている。上条当麻が冗談を飛ばし、御坂美琴が赤面している。
垣根帝督が上条当麻を揶揄し、御坂美琴がそれに便乗している。上条当麻が必死になって反論している。

これら全てはただのゴミ記憶? そんなどうでもいいようなものだったか?
そう考えると冷静に物事を考えられるようになった気がした。体に活力が戻ってくる。


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