過去ログ - 美琴「何、やってんのよ、アンタ」垣根「…………ッ!!」3
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400: ◆nPOJIMlY7U[saga]
2013/06/14(金) 01:03:56.08 ID:D30LGKJg0
「垣根。アンタが悪党だろうが善人だろうが関係ない。
どうしても暗い世界に浸かっている悪党である自分が、善人と一緒にいることが認められないなら私のやることは一つよ。
アンタをそこから連れ戻す。どれだけ暗い世界にいようが、どれだけ深い世界にいようが関係ない。
アンタが『闇』から抜け出ればその“下らない”こだわりにも縛られなくなるんじゃない?」

結局、御坂美琴のやることは変わりはしなかった。
友達が苦しんでいる。だから助ける。ただそれだけのことだ。
どれほど話が大きくなっても、中核となるのは友達への想い。

「私は絶対にアンタを諦めない。アンタを暗い『闇』の底から引き摺りあげてみせる。
そのためなら何だってする。何年かかったっていい。その結果人生を棒に振ったって構わない」

御坂美琴は胸を張ってそう断言した。
何に誓ってもいい。この想いは絶対に折れることはないと言い切れる。
美琴に友達を見捨てることなど出来なかった。
それが出来ない程度には、彼女は非情になれなかった。

これほどに美琴が垣根を―――友達を大切にするのは、美琴にとっての友達は他の人にとってのそれより遥かに大きいからだ。
学園都市に七人しかいない超能力者。序列第三位の超電磁砲。常盤台のエース。
様々な肩書きを持つ美琴を皆特別視する。雲の上の存在のように一歩引いてしまう。
集まるのは尊敬ばかりで友情は得られない。
美琴が対等な立場で接してほしいと思っていても、現実にはそれは叶わない。

おそらく今の中高生はたくさん友達がいるだろう。
下らないことで笑い合え、愚痴り合える対等な立場の友人が。
しかし御坂美琴は違う。能力が、序列が、環境がそれを許さない。
美琴に対しても対等に接してくれる人は数少ない。
そして垣根帝督はその中の一人なのだ。

こういう事情があるからこそ、美琴は人一倍友達を大切にする。
もしかしたら美琴は―――そうすることで、無意識的に友達が自分から離れないようにしているのかもしれなかった。
御坂美琴は中学生だ。一四歳の、思春期の女の子だ。超能力者だって一人は寂しい。
見捨てられたくない。一人にしないでほしい。もう一人に戻りたくない。


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