過去ログ - 美琴「何、やってんのよ、アンタ」垣根「…………ッ!!」3
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◆nPOJIMlY7U
[saga]
2013/06/14(金) 01:16:07.36 ID:D30LGKJg0
「んだよ……ッ!! 何を言葉で解決しようとしてやがんだ超電磁砲!!
動きを止めたきゃ殺せばいい。気に食わないものがあるなら壊せばいい。
悪ってのはそういうことなんだよ!! こっちに飛び込んでくるならこっちの流儀に従えってんだ!!」
垣根帝督の叫びがこだまする。
怒りと悪意が先行し、結果として論理と整合性が失われた言葉の数々が衝撃波となって御坂美琴を叩く。
垣根の雄叫びは続いた。美琴という人間の心を叩き続ける。
言葉で解決しようとするな。それは一方通行にも麦野沈利にも言われたことだ。
それでも美琴は暴力よりは言葉で解決したいと願う。そう望むのは間違っているのだろうか。
「どれだけ暗い世界にいようが、どれだけ深い世界にいようが、必ずそこから連れ戻す、だと?
出来るわけねえだろうが。そんな簡単なわけねえだろうが!!
これが俺の世界だ。闇と絶望の広がる果てだぁッ!!!!」
あらゆるもの全てを目の前で破壊され尽くした。
自身もおぞましい実験にかけられ、底なし沼のようにどこまでも深くへと嵌っていった。
垣根がそうした地獄に苦しまなくなったのは、単にもう垣根の大事なものがなくなったからだ。
垣根の守りたいものは、守りたかったものは。全て学園都市に奪われていた。
これが垣根の世界。闇と絶望の広がる果て。
正直に言って、美琴の想像を遥かに上回っていた。
まさかここまでとは予想もしていなかった。
けれど垣根の抱える計り知れぬ闇を知った今でも、美琴は己の答えを変える気はなかった。
「俺の闇を第一位や第四位程度と同列に見るんじゃねえ!!
俺はそんなヘドロの底で一流のクズとして生きてきた。生粋のクソ野郎としてだ!!
なんでそんな『闇』の底で這いずり回る薄汚ねえドブネズミのために、善人のテメェが人生棒に振ろうとしてんだよッ!!」
支離滅裂な言葉。垣根の心の底から湧いてくる言葉がそのまま次から次へマシンガンのように放たれる。
悪意という名の銃弾が御坂美琴を撃ち抜いていく。
だが美琴は弾丸を受けてもそこで倒れず、反撃に出た。
「決まってんでしょうが。そんなこと決まってんでしょうが!!
さっきから言ってるでしょ。分からないなら一〇回だって二〇回だって何度でも言ってやるわよ!!
いい、耳の穴かっぽじってよく聞きなさい。アンタは、垣根帝督は私の友達なのよ!!
理由なんてそれだけで十分でしょ!! 十分すぎるでしょ!! それ以上どんな理由が必要だってのよ!?」
御坂美琴もまた溢れ出る気持ちの全てを垣根にぶつける。
お互いに心の内の全てを曝け出して、本気でぶつかっていた。
かつて何度も美琴に辛い決断を迫ったこの鉄橋で、美琴は全力で戦っていた。
「馬鹿かテメェは!! そんなちっぽけな理由で人生捨てるってのか!?
それだけの価値が俺にあるとでも本気で思ってやがんのか!? ふざけんじゃねえぞ!!
いいか、テメェは超能力者でありながら胸を張って表を歩ける『闇』の人間にとっての希望なんだよ!!」
垣根帝督は胸に溜まったドロドロとしたものを吐き出すように叫ぶ。
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