過去ログ - 美琴「何、やってんのよ、アンタ」垣根「…………ッ!!」3
↓
1-
覧
板
20
407
:
◆nPOJIMlY7U
[saga]
2013/06/14(金) 01:20:16.67 ID:D30LGKJg0
垣根帝督は、間違いなく天才だ。
彼には他の能力者が当たり前に経験するものを経験していない。
無能力者から低能力者へ、低能力者から異能力者へ、異能力者から強能力者へ。
大能力者へ、そして超能力者へ。
ほとんどの能力者は、そうしてステップを踏んで成長していく。
ごく稀に発現した時から大能力者、というような例外もいるが、それは極めて希少な例外である。
御坂美琴も、白井黒子も、研鑽を重ねた結果今の力を得ている。
美琴などは今の境地に至るまで六年ほどの時間を要した。
素養格付、というものがある。
非常に勘違いされがちだが、これはあくまでその者の上限を示すものであり、それを約束するものではない。
素養格付に大能力者になる素質があると示されていても、その人間が必ずしも大能力者になれるとは限らないのである。
たとえば白井黒子。彼女は現在大能力者だが、強能力者の時に成長を諦め、自分で勝手に自分の限界を決めつけ、能力開発を投げ出していたら。
白井は大能力者に至れるだけの素質を腐らせ、強能力者のままだっただろう。
美琴も同じだ。美琴はDNAマップを騙し取られた時は低能力者だった。
あの時の美琴は『将来超能力者になる低能力者』ではなく、『将来超能力者に至れるかもしれない低能力者』だったのだ。
それを実現させたのは、六年にも及ぶ美琴の弛まぬ努力である。
つまり、才能が絶対と思われるこの学園都市でも、努力に意味がないわけではない。
そうして学生たちはいつか成長することを信じ、能力開発に取り組む。
勿論、中には素養格付によって永遠に無能力者や低能力者でいることを運命付けられた者もいるだろう。
だがそれは決して多くはない。幻想御手事件の際、多くの人間がそれを使用し能力者になったように。
ほとんどの人間が〇,一だが〇,五だかの素質は持っている。
彼らは決して才能がないわけではない。
幻想御手を使用して能力が使えたということは、真剣に開発に取り組めば、最低でも低能力者にはなれるということだ。
本当に完全な〇なら、何をどれだけ掛けても〇なのだから。
それでも投げ出してしまった者たちは堕落し、大抵がスキルアウトになる。
だが投げ出さなかった者たちにとっては、美琴のような人間は希望になる。
低能力者から努力で超能力者にまで駆け上がった少女。
自分たちも必死で努力すれば、あの境地に立てるかもしれない、と。
素質のある美琴はそこに至るまで六年かかった。他の者が超能力者を目指すのなら、それ以上かかるだろう。
六年以上も努力を続けられる美琴のような人間がどれだけいるか知らないが、素養格付を知らない以上、可能性はあるのだ。
そうして一八〇万もの学生たちは夢を見る。
だが。それらは全て、凡人の苦悩に過ぎない。
凡人だからこそ、上にのし上がるのに膨大な努力を必要とする。
それだけやっても、大したことのないところで終わるかもしれない。それが凡人の宿命だ。
それは誰にとっても当たり前のことなのだが、天才にとっては違う。
<<前のレス[*]
|
次のレス[#]>>
1002Res/821.30 KB
↑[8]
前[4]
次[6]
板[3]
1-[1]
l20
このスレッドは過去ログ倉庫に格納されています。
もう書き込みできません。
過去ログ - 美琴「何、やってんのよ、アンタ」垣根「…………ッ!!」3 -SS速報VIP http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssnip/kako/1364896548/
VIPサービス増築中!
携帯うpろだ
|
隙間うpろだ
Powered By
VIPservice