過去ログ - 美琴「何、やってんのよ、アンタ」垣根「…………ッ!!」3
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◆nPOJIMlY7U
[saga]
2013/06/14(金) 01:26:46.07 ID:D30LGKJg0
何が違った。何が悪かった。
どうして自分と同じはずの化け物が救い上げられていくのに、自分にだけはそれがない。
どうして垣根にだけは誰も手を伸ばさない。
だからこそ、美琴は垣根を救う。
垣根の孤独を知った自分が。垣根と同じ遥かな地平線に立つ自分が。
美琴には、垣根の孤独が、天才の苦悩が理解できたから。
飛び抜けた力や才を持つ人間が辿る道は、往々にして崇め奉られるか排斥されるかの二つに一つ。
そして美琴はどちらかといえば前者で、垣根は後者だった。
だがもはや垣根は一人ではない。垣根を分かってくれる人間は“いなかった”のであって、“いない”のではない。
美琴には分かる。垣根と対等になってくれる人間は自分以外にもいると。
白井黒子は、きっと垣根と対等に接せるだろう。
白井は美琴の気持ちを、孤独を理解してくれている。
今の佐天涙子や、初春飾利も同様。
超能力者の美琴を受け入れてくれた彼女たちなら、垣根も受け入れてくれるに違いない。
そして、何より上条当麻だ。
不思議に胸を打たれる力強い言葉と、幻想を殺す右手。
美琴も何度も上条には救われている。
上条ならば、“こんなつまらない問題”も容易く乗り越えてくれると確信できる。
垣根の居場所は、受け入れてくれる人間はたしかに存在する。
ならば今美琴のやるべきことは、垣根をそこまで連れて行くこと。
光と闇の狭間で苦しんでいる友人に、道を示してやること。
美琴は右手を固く握り締め、僅かな沈黙を破る。
「アンタにとってはちっぽけでもね、私はそれだけで命懸けられんのよ。
だいたいね、アンタは第二位なんでしょうが。私より上位の、学園都市のナンバーツーなんでしょうが。
だったら試す前から諦めてんじゃないわよ!! 結果を決め付けてかかるんじゃないわよ!!
もし引き摺りあげられなければ、私が『そっち』に飛び込んでアンタとその周りの世界を照らす。
それが出来なければアンタの横に立って手を取って、『表』まで連れて行く。
それも出来なければ蔓延ってる『闇』の全てを払ってみせる。方法なんていくらだってあんのよ!!」
それを聞いた垣根の顔が歪む。それは悲しんでいるようにも、喜んでいるようにも、怒っているようにも見える。
御坂美琴の心からの叫びは垣根の心を強く打った。
今まで、垣根のことをここまで心配してくれた人間がいただろうか。
ここまで一切の打算なく言ってくれた人間がいただろうか。
垣根帝督は自らの動揺を隠すように、一際大きく吠えた。
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