過去ログ - 美琴「何、やってんのよ、アンタ」垣根「…………ッ!!」3
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411: ◆nPOJIMlY7U[saga]
2013/06/14(金) 01:31:22.18 ID:D30LGKJg0
「黙れッ!! 何も知らねえくせに偉そうに説教垂れやがって!!」

垣根はこれまで、想像もできないほどの苦痛や悲しみ、絶望を味わってきたのだろう。
それは分かる。だが、想像できないからこそ、美琴と垣根は別の人間だからこそ、口にしてくれなければ分からない。
御坂美琴は憤る。気付いてやれなかった自分の愚かさに、一言も助けを求めてくれなかった垣根に。
もし垣根がたった一言でも何か言っていれば。美琴も上条も即座に動けただろうに。

「その通りよ。でも、だからこそアンタは言葉にして伝えるべきだった!!
そんな風にずっと黙って、隠してたら伝わるわけないでしょうが!!」

垣根は、いつでも孤独から抜け出せたのに。
ずっと垣根を閉じ込めていたのは、垣根自身だったのに。

「―――苦しいなら苦しいって言いなさいよ!! つらいならつらいって言いなさいよッ!!!!
寂しいって、助けてくれって。具体的じゃなくてもいい、そんな言葉が一言でもあれば、私は―――ッ!!」

それは、御坂美琴が犯した過ち。
そして垣根帝督に間違っていると諭されたはずの間違い。

「ベラベラベラベラと知ったような口を利くんじゃねえッ!! テメェなんざに俺の何が分かるってんだ!?」

「……ええ、分からないわよ」

激しく荒れる垣根とは対照的に、美琴は冷静に言った。
美琴は、垣根のことをよく知らない。
暗部の人間だということを知ったのも、超能力者であることも、つい先ほど知ったばかり。
その悲惨な過去もその一端を聞いただけに過ぎない。
それは認める。だが。




「だから、分かりたいの」




泣き出しそうな表情を必死に押さえ込み。
精一杯の笑顔と共に、美琴は手を伸ばした。
まるで握手を求めるように。

「――――――ッ!!」

その言葉に、垣根は。


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