過去ログ - 美琴「何、やってんのよ、アンタ」垣根「…………ッ!!」3
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444: ◆nPOJIMlY7U[saga]
2013/06/17(月) 22:45:42.04 ID:FsBcNsiJ0
それは美琴と同様に能力の暴走という、最悪の形となって噴出し学園都市に壊滅的ダメージを与えかねない。
だが結論から言ってRSPK症候群が発生することはなかった。
そんなことが頭から吹き飛ぶほどに、垣根の意識を奪うものがあった。
そしてその理由は、垣根の視線の先に“いた”。

その男は白かった。どこまでも白かった。
白い髪。白いジャケット。白いズボン。
ジャケットとズボンは正確にはシルバーグレーといった感じだが、白いという表現も間違いではないだろう。
そんな白一色の中にあって、その鋭い瞳だけが真紅に輝いている。

垣根はその男を知っていた。垣根にとってある意味で特別な存在でもあった。
その男は、『一方通行』と呼称される。
学園都市二三〇万の頂点。七人しかいない超能力者の中でも最強を誇る第一位。
科学という人類の英知の結晶。科学が世界に産み落とした最強の一。

だが垣根が見ていたのは一方通行ではなかった。
垣根の視線はただ一箇所に固定されている。それは一方通行が左手から下げているコンビニでくれるようなビニール袋だった。
無論ビニール袋自体に垣根の興味を引くような要素は何もない。問題なのはその中身だ。

僅かに透けて見えるそれには、どう考えても一方通行が必要とするとは思えない物が入っている。
コンビニスイーツのプリンがある。スナック菓子がある。付録付きのチョコスティックがある。
他にもそんな子供向けの駄菓子があった。それは一方通行が欲した物ではないことは明白。
ならばあれらは一体誰のためのものだ?

答えなんて、最初から分かりきっていた。

いつの間にか、垣根帝督は大声で絶叫していた。
近くに放置されていた、壊れた清掃ロボットを背中から生み出した翼を使って、一方通行に向けて器用に撃ち出していた。
轟音を立てて、それは一方通行には当たらずそのすぐ近くへと激突する。
あまりの威力に地面と清掃ロボットの双方が砕け散る。その破片が一方通行にも襲いかかった。
その紅い瞳がギロッ、と垣根帝督へと向けられる。
それだけで心臓が止まってしまいそうな、凍て付く視線。


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