過去ログ - 美琴「何、やってんのよ、アンタ」垣根「…………ッ!!」3
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471: ◆nPOJIMlY7U[saga]
2013/06/23(日) 23:54:00.30 ID:33h1gMkd0
(おかしい。一方通行ってのはこんなものか?
いや、違う。だが奴は現に今も消極的に動き回って―――……ッ!! チィ!!)

一方通行の言葉に激高し、見失ってしまっていた。
『未元物質』が解析されれば終わり、という事実を。
一方通行はただ逃げているのではない。ああしている今も、脳内で膨大な計算式を展開し『未元物質』を解析し尽そうとしているはずだ。
解析に意識を大きく割いているからこそ、一方通行の動きが消極的に見えたのだろう。

垣根は大きく羽ばたき、空気を叩いてあっという間に一方通行との距離を詰める。
対する一方通行は動揺せずに、解析に割く意識の割合を減らして大気のベクトルをその手に掴み、轟!! と四本の巨大な竜巻を生み出した。

「地に落ちやがれ、羽虫が。オマエのよォな三流が空を飛ぶたァ笑わせやがる」

「ハッ。自分の身の程も弁えない恥知らずにどうこう言われる筋合いはねえな。
偽善者気取った気分はどうだよ?」

「結局オマエの口から出てくるのはそンな言葉か。
守るべきもののために全てを捨てる覚悟がないなら、いつまでたってもオマエの悪はチープなままだ」

巨大な竜巻に引き寄せられ、垣根の翼が強引にもぎ取られそうになる。
このまま巻き込まれることを恐れた垣根は、自分から翼を分解し危機を脱した。
即座に白翼を再生成・展開し、垣根は空中で自身を軸としてコマのようにくるくると回転し始めた。

六枚の翼を広げて恐るべき速度で回転する垣根によって、まるでハリケーンのような暴風と衝撃波が吹き乱れた。
凄まじい轟音をたてながら、一方通行の竜巻をあっさりと飲み込み垣根を台風の目のように中心として破壊の嵐が巻き起こる。
体内に『未元物質』を生成でもしているのか、あるいは訓練の成果なのか、目を回して自滅というお粗末な事態は起こらなかった。

攻防一体の竜巻そのものとなった垣根は一方通行へと迫る。
地上に降り立った一方通行は複数ある風力発電のプロペラの一枚を強引にもぎ取り、それをベクトル操作して垣根へと投擲した。
尋常ではない速度と破壊力を持ったそれは、しかし垣根の巻き起こす嵐に触れた途端バラバラに砕かれてしまった。


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