過去ログ - 美琴「何、やってんのよ、アンタ」垣根「…………ッ!!」3
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538: ◆nPOJIMlY7U[saga]
2013/06/27(木) 23:35:35.45 ID:g6QQtHMF0
「落ちやがれクソモヤシ!!」

六枚の翼から白光がレーザーのように放たれる。
先ほども撃ったそれは、形容するなら白い超電磁砲。
勿論実態は全く違うが見た目だけならまさにその通りだった。
反応することを許さない速度。人間一人消滅させるにはあまりにも十分すぎる力。

闇を切り裂く極大の白光は、六枚の翼から放たれたためその大きさ、範囲も絶大だった。
何もかもを白い光が呑み込んでいく。白い闇が一方通行の命を奪おうとする。

しかし一方通行は反応する。
反応できない速度に対応してみせる。
黒翼で白光を受け止める。黒と白が絡み合い、互いの領域を侵食する。
『反射』は完全には出来なかった。『未元物質』は解析したはずなのに、うまく『一方通行』が働かない。
この後に及んで『未元物質』が新たな性質、属性を獲得したのか。

とはいえ黒翼で垣根の白光を消滅させることも出来ただろう。
だが一方通行はそうせずに、あえて攻撃を受け流した。
それにより白光の軌道が変わり、遥か彼方へと飛んでいった。
この一連の動作を流れるように行ったため、傍目には白光が一方通行に触れた途端不自然に曲がったようにしか見えなかった。

「そンな程度の攻撃でこの俺を殺れると、本気で思ってンのか?」

一方通行の速度が爆発的に跳ね上がる。
一瞬の内に垣根より高く舞い上がると、その二枚の翼を垣根に向け振り下ろした。
何の小細工も戦略もない。至極シンプルな攻撃だった。
ただし、その破壊力と速度は最高クラス。如何なるものでも粉砕してしまうだろう。

「チィィイィイィィ!!」

真っ黒の闇そのものが垣根に迫り来る。
文字通り破壊の具現化。あれの前では防御など意味がない。
問答無用で砕かれてしまうだろう。―――そう、普通ならば。
しかし垣根帝督は普通ではない。そんな常識など当てはまらない。
故に、垣根は反応する。そして防御し、黒い翼と拮抗してみせる。

「舐ぁぁぁぁめんなぁぁああああああ!!」

バッヂィィィ!! という轟音が鳴る。
相容れないもの同士を無理にぶつけたような、不協和音だった。
凄まじい力が二人の間に生まれた。
どこまでも黒い翼と純白に輝く白い翼。
互いが互いを食い尽くそうとしながらも、互いがそれを許さない。
ヂヂヂヂヂィ!! という恐ろしい音をたてながら、二人は更に翼に力を込める。


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