過去ログ - 美琴「何、やってんのよ、アンタ」垣根「…………ッ!!」3
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◆nPOJIMlY7U
[saga]
2013/06/27(木) 23:42:31.89 ID:g6QQtHMF0
「ハッ、スピードが遅せェ、丸見えなンだよ!!」
だが一方通行を捕らえることは出来ない。
疾風のように黒を靡かせ回避すると、カウンターを叩き込むように翼を振るった。
一方通行の黒い翼が一気に膨れ上がる。一〇〇以上に分断され、死角皆無の全方位攻撃が放たれた。
回避不能の死を一身に受けた垣根は、けれど堕ちることはない。
「……そうかよ。で、こんなもんなのか、テメェの『一方通行』ってヤツはよ?」
六枚の翼をはためかせ、闇を切り裂いて垣根が現れる。
その姿は血塗れだ。だがそれは一方通行も同様。
今の攻撃で傷を負ったのではない、その前の戦いで負ったものだ。
つまり、垣根は今の攻撃をほぼ完全に防ぎきったのだ。
「吹くじゃねェか三下。お楽しみはこれからだろォが早漏野郎?」
「生憎だが、俺は耐久力には自信があるぜ? テメェはどうなんだよ、貧弱なモヤシ野郎」
垣根の掌から説明不能かつ不可視の力が再度放たれる。
だがその威力は先ほどとは段違いだ。
絶対の死が超スピードで一方通行に迫る。
それを食らえば死、少なくとも大ダメージを負うことは免れない。
「心配すンなよ。それよりもオマエが死ぬ方が早い」
しかし一方通行は反応する。
彼が右手を一閃すると、垣根の力はあっさりと両断されそれ自体の力で自壊する。
赤と黒の光が走り、夜天に爆炎が咲いた。
覚醒し、新たな制御領域の拡大(クリアランス)を獲得した二人はこの世のあらゆる存在を嘲笑うかのような戦いを繰り広げる。
一方通行の成長を遂げた黒翼が唸った。
一気に一〇〇メートルも伸びた破壊の力は、垣根の体を噛み砕く。そのはずだった。
だがそれは垣根帝督には届かない。
全てを破壊する黒い翼は、六枚の翼によって防がれる。
しかしそこから更に黒翼が幾つにも分断され、垣根を狙った。
「―――ッ、の、野郎がッ!!」
だがそれも垣根の振るう、いつの間にか現出していた一振りの剣によって食い止められた。
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