過去ログ - 美琴「何、やってんのよ、アンタ」垣根「…………ッ!!」3
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594: ◆nPOJIMlY7U[saga]
2013/06/30(日) 00:37:28.17 ID:2Kc1FUrz0
だがそれはあくまで他人から見れば、だ。
当人たちにとってはそうではない。
超能力者は第三位を除いて人格破綻者の集まりだとされる。

しかし様々な想いに触れた今、美琴は思う。
超能力者が人格破綻者なのではない。
もっとも、普通の人とはどこかズレているところがあるからこそ超能力者にまで至ったのだろうが、それだけではない。

超能力者になってしまったから、人格破綻者と言われるようになってしまったのだ。
『絶対能力進化計画』に『妹達』、『アイテム』や『スクール』。
一度その境地に達すれば、もう今までのように生きることは出来ない。
御坂美琴が否応無く『闇』に巻き込まれたように。

そしてそこでは生き残るために力を振るわざるを得ない。
なまじ簡単に人を殺せる力を持っているがために、ますます泥沼へと嵌っていく。
様々な実験に使われ、恨みや嫉妬を向けられた彼らの人格はいつしか歪んでいった。
もともとが学生なのだ。もっとも多感な時期にそういった環境に囲まれてまともでいられるはずがない。
それは超能力者に『なってしまった』不幸。

そうして超能力者は人格破綻者と揶揄されるまでになった。
彼らは狂った研究者や上層部の犠牲者でもある。
学園都市の悲劇を象徴するような存在。
力を持ってしまったために本来辿るべき道から外れてしまった者たち。

一方通行も、垣根も、麦野も。
たとえば無能力者だったらコンプレックスは抱いたかもしれないが、こんな風に狂ってしまうことはなかっただろう。
普通に友達を作って、普通に学校に通っていたはずだ。
美琴だって垣根の言う通りただの中学生でいられただろうし、食蜂が人間不信に陥ることもなかった。
削板がモルモット扱いされることだってなかった。


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