過去ログ - 美琴「何、やってんのよ、アンタ」垣根「…………ッ!!」3
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666: ◆nPOJIMlY7U[saga]
2013/07/05(金) 00:11:57.00 ID:NsgbMn5B0
「杉谷か。潮岸のペットだな」

「驚いたな。私の名前まで知っているのか。
お前には本当に驚かされる。ここの場所も知っていたようだし」

「テメェの情けない頭とは出来が違うんでな」

杉谷はフッ、と笑ってスーツの内ポケットからタバコの箱を取り出し、唇を使って一本の細いタバコを取り出した。
タバコに火をつけるため、杉谷はタバコの箱と取り替えるようにライターを取り出す。
透明のプラスチックのライターで、どこでも売っているような安物に見える。
一方通行は杉谷が潮岸の側近だと知り、問うた。

「オマエは第三次製造計画について知っているのか」

「あれはな」

杉谷はタバコに火を点けるため、ライターをタバコに近づけた。
少なくとも、一方通行と垣根にはそう見えた。
だがその予想に反し、聞こえてきたのはパシュッ!! という小さな発射音だった。
杉谷はライターに偽装した小型の麻酔銃を用い、真正面から奇襲を仕掛けたのだ。
全く想定外のタイミング、予想の出来ぬ攻撃。
それで以って超能力者を無力化する。

だが、放たれた麻酔弾は目に見えぬ障壁に弾かれ、標的に届くことはなかった。

「ナメた真似してくれんじゃねえか」

「潮岸からのオーダーでな。制限付きの単純に高破壊力の一方通行より、鬱陶しい知識があり予想できない使い方のある未元物質の方が優先順位が高く設定されていた」

奇襲が失敗したというのに、まるで落胆の色を見せずに杉谷は言う。
それは追い詰められた者のする表情ではなかった。
だがそれはとっておきの作戦があるとか、実は潮岸はここにはいないとか、そういうことではない。
こうなることが分かっていたからだ。


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