過去ログ - 美琴「何、やってんのよ、アンタ」垣根「…………ッ!!」3
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668: ◆nPOJIMlY7U[saga]
2013/07/05(金) 00:23:28.55 ID:NsgbMn5B0
「ふさけるんじゃない。所詮お前たちのような悪がやっていることは、善のとりこぼした残飯を漁っているだけだ。
少しの悲劇を食い止めたところで、それ以上に膨大な数の悲劇と向き合っていた我々を上回ったつもりか?
卑しい残飯拾いの分際で、それだけで全てを満たせるとでも思っているのか?」

「クソ野郎が」

対して一方通行も、一切怯むこともなく即座に切り返した。

「その残飯を卑しいと思っている時点で、オマエの善は本物なンかじゃねェンだよ」

「本物だと?」

杉谷が二人を馬鹿にするような笑みを浮かべた。

「お前たちのような悪党が、善人を知っているとでも言うのか?」

「…………」

「…………」

今度の問いには少しの間があった。
一方通行と垣根の頭に真っ先に思い浮かんだのは、同じ人間だった。

無能力者の少年と、超能力者の少女。

それだけではない。
喧しい幼い少女や、警備員の女性。ツインテールの風紀委員に無能力者の少女、花飾りをした風紀委員など。
それらの人間味のある笑顔を思い浮かべて、彼らは答えた。

「……知っているさ」

垣根が。

「思い返すだけで、頭にくるくらいにな」

一方通行が。

「そうか」

そう言うと、杉谷は再度フッ、と笑い。
懐から、大型の銃を取り出した。
そして何の躊躇いも見せずにそれを己のこめかみに突き付け。

「結局お前たちと似たような方法を使っていた私も、立派な悪党だったわけだ」

刹那の迷いもなく、その引き金を引いた。
パァン!! という銃声が鳴り響く。
ドサッ、と血飛沫と共に床に倒れて動かなくなった男の姿を見て、二人は何とも言い難い表情を浮かべていた。


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