過去ログ - 美琴「何、やってんのよ、アンタ」垣根「…………ッ!!」3
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733: ◆nPOJIMlY7U[saga]
2013/07/07(日) 23:42:54.88 ID:tI6cvgON0
「今までの話とは全く関係ないことなんですけど」

美琴は前置きして、

「先生、お話が。いえ、お願いしたいことが」

「何かな? 君は今僕の患者だ。何でも言ってくれて構わないね?」

美琴が話を切り出すと、冥土帰しもその只ならぬ雰囲気を察したのか、顔色を変えた。

「こんなことを先生に頼むのは筋違いだって分かってる。
別に医療に関係があるわけでもないし、引き受けてくれるとしても時間も足りそうにない。
そもそも専門も先生とは違う。その上で、あえてお願いしたいんです」

「僕は患者に必要なものは全て、期限内に用意する主義だ。
話してごらん。御坂美琴君は、何が必要なんだい?」

それは、きっと必要になるだろう。何となく美琴はそう感じていた。
別にそれがなければ困るというわけではない。
あくまで保険に過ぎない。だがそれがあるとないのでは、いざその状況に陥った時に生死を分けるかもしれない。
だからこそ。打てるだけの手は打っておきたい。

「それは――――――」





外はすっかり暗くなり、夜が訪れている。
雲の切れ間から月が顔を覗かせ、月明かりが地上を仄かに照らす。
窓から差し込む穏やかな月光に照らされて、御坂美琴は宛がわれた個室で横になっていた。
第三次製造計画。その存在を美琴は今日初めて知った。

八月二一日、一方通行が打倒され、『実験』が終了した日。
全てが終わったと思っていた。

一〇月二四日。一方通行と再会し、地獄はまだ終わっていなかったと認識した日。
だがそれも解決し、今度こそ終わったと思っていた。

だが、まだだ。まだかつての自分が撒いてしまった種を枯らしきれていない。
明日、本当に全てが終わるのだろうか。
もう妹達の命を弄ばれることのないような、そんな結末を手に出来るのだろうか。


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