過去ログ - 美琴「何、やってんのよ、アンタ」垣根「…………ッ!!」3
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74: ◆nPOJIMlY7U[saga]
2013/04/13(土) 23:43:44.97 ID:EU4odp+w0
「人が死ぬってどういうことか、本当に分かってるの……? その重みが、その痛さが、アンタには分からないの……?」

声が大きく震えていた。
搾り出すのがやっとという声だった。

「……もう笑えないのよ。何も食べられない。怒れない。悲しむこともない。―――……何も、出来ない」

その声は極めて小さい、消え入りそうなもの。
耳を澄ませていないと聞き逃してしまいそうで。
時折吹きつける冷たい風が音をたて、美琴の言葉を攫っていきそうになる。

「人の命って、そういうものなのよ……? 絶対に替えは効かない。
失われたらそれまでの、唯一無二のもの。なのに……っ!!」

死んだ人間は生き返らない。そんなこと、子供だって当たり前に知っている。
美琴には理解できなかった。理解したくもなかった。
一方通行を殺そうとした時、美琴はあんなにも苦しんだ。
人の命を奪うということがどういうことか、分かっていたから。
命の重みが、分かっていたから。少なくとも一方通行よりは、よほど。


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