過去ログ - 美琴「何、やってんのよ、アンタ」垣根「…………ッ!!」3
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868: ◆nPOJIMlY7U[saga]
2013/07/15(月) 00:44:06.30 ID:Ey27nqdF0
「無、茶苦茶な……っ!!」

美琴の対応は迅速だった。
即座に能力を発動、右手を振り下ろす。
するとそれに呼応して上階に残してきた砂鉄が鳴動する。

天井を強引に突き破り、多くの石片などを伴って雪崩のように砂鉄が二人のいる空間に流れ込んできた。
それはカーテンのように美琴と円周を遮り、地雷の爆発から美琴を守護する。
爆発が収まった後に美琴が砂鉄の防壁を解除すると、そこには如何なる手段を用いて逃れたのか、円周が五体満足のまま立っていた。
だがやはり完全には避けられなかったようで、その右腕は重傷を負っていてまともに使えそうになかった。

「……お願いだから、もう降参して。これ以上やっても無駄よ」

円周の、年端もいかぬ少女の痛々しい様を見て美琴は顔を歪める。
何のためにそこまでするのか分からない。
あんな自爆紛いのことまでして、怖くはないのだろうか。

「かもねー。でもー、そっれだけーじゃないんだなー」

明るい声。何も変わらない。
腕を負傷する前と、今と。あまりの変化のなさに美琴は違和感を覚える。

「……どういう意味?」

「切り札っていうか、最後の手段っていうか。
うんうん、唯一お姉ちゃんだったらただではやられないよね」

自由な左腕で円周は懐からしっかり栓のされた試験管を取り出し、美琴に見せ付けた。
中身は傍目には何も入っていないように見えるが、この局面で出した以上必ず何かがある。
一見空のように見えて、その実この戦況をひっくり返せるようなもの。
まさか、とは思いつつも美琴は一つの最悪の可能性を考えてゾッとした。


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