過去ログ - 美琴「何、やってんのよ、アンタ」垣根「…………ッ!!」3
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873: ◆nPOJIMlY7U[saga]
2013/07/15(月) 00:49:45.51 ID:Ey27nqdF0
倒れている木原円周に顔を向ける。
ある意味では彼女も被害者なのかもしれない。
これから真っ当な教育を受ければ、円周は真人間になれるのだろうか。

その絶望的な可能性に美琴は複雑そうに顔色を変えた。
『木原』は『木原』であるだけで科学から愛され、『木原』を発揮する。
『木原』一族の一人として生を得たことが木原円周の悲劇なのかもしれない。

だが敵にそこまで感情移入していては、先に進むことなど出来はしない。
美琴は休憩もそこそこに立ち上がり、先へと進もうとした。
もともと美琴の目的はこの先にあるのだ。こんなところで足踏みはしていられない。

しかしそんな美琴の目の前に、降り立ついくつもの人影。
美琴が足を止めると挟撃するように背後にも敵が現れる。

まともな兵士ではなかった。
黒一色の兵装の中、顔を覆うのっぺりとした仮面だけが金と白。
そしてその縦の長さは顔の二倍以上はあるように見える、異色の外見。
目や口を出すための穴も開いていない。

「……まったアンタらかクソッタレ」

思わず美琴は吐き捨てた。美琴はこのおかしな連中を見るのは初めてではない。
潮岸の居城に乗り込んだ時も、兵士たちや駆動鎧に混じって現れた。
そして美琴はこいつらが嫌いだった。大嫌いだった。
その理由は仮面に浮かび上がった光の文字。


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