過去ログ - 美琴「何、やってんのよ、アンタ」垣根「…………ッ!!」3
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898: ◆nPOJIMlY7U[saga]
2013/07/15(月) 01:30:27.17 ID:Ey27nqdF0
「だから―――気に入らないっつってんのよッ!!」

ゾワッ!! と美琴が怒気を膨らませると同時に、それに呼応して砂鉄が生き物のようにうねる。
だが襲撃者たちは怯まない。何らかの手法で意思疎通を行っているのか、タイミングを合わせて飛び込んでくる。
確認できる限りで一〇人はいる。しかも次から次へと湧いてきているので、総合的にはもっともっといるだろう。
自身の周りを激しく渦巻く砂鉄のフィールドに襲撃者たちは攻めあぐねる。

竜巻の中心に美琴がいると思えばいい。
砂鉄が壁となって美琴に近づけない。
だがそこは腐っても『未元物質』。襲撃者の一人が白翼を振るうと、あっさりと砂鉄の壁は切断される。
しかしそれを美琴は待っていた。翼を振るうために隙を晒した瞬間、そこから見える腹部に電撃をお見舞いしてやる。
たったそれだけで、その襲撃者は倒れてしまった。

結局はEqu.DarkMatterは装備品。
子供が銃を持つのとプロの軍人が銃を持つのではまるで脅威が違うように、使い手の技量に左右される。
つまりは経験。恋査がそうだったように、圧倒的な経験不足。
加えて力そのものの劣化も隠し切れない。

「翼を避ければ攻撃が通る。何それ?
垣根だったらそんな単純な方法でどうにか出来るわけがないと思うけど」

どうやら見たところ、オリジナルのように物理法則の改変も出来ないようだ。
病院で聞いたその恐るべき力を思い出し、それが使えないことに美琴は顔を顰める。
見れば見るほど、考えれば考えるほど単一の性能としては劣化しているではないか。
これだけの力を誰でも使えるという恐るべき利点はあるのだが、美琴としてはそんなことはどうでもいい。

一万の複製よりも一人のオリジナル。
それが学園都市の縮図だ。
御坂美琴のクローンがオリジナルの一パーセントにも満たないように。
未元物質も、また同じ。


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