過去ログ - 【安価とサイコロで】勇者の遺品を巡ってバトルロワイヤル【魔王討伐】 -SS速報VIP

過去ログ - 【安価とサイコロで】勇者の遺品を巡ってバトルロワイヤル【魔王討伐】

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961:＠[saga]
2013/05/22(水) 21:29:11.27 ID:op8S6IYy0

騎士「一体、なにが起こっているんだ……」

魔人形「天使さん！　近くにいたら返事をしてください！　天使さん！！」

混沌「……」ﾌﾗﾌﾗ

騎士「とにかく、これが新魔王だというのなら、討伐するだけです！」ｼｭﾗｯ

魔人形「アイドルさんの言葉を信じるなら、どんな攻撃も通用しないのでは……？」

騎士「なにかを吸収している間だけ、攻撃が通用すると言っていましたね」ｽｯ

騎士「小石。２つです」ﾌﾞﾝｯ

混沌「」ﾌﾞﾝｯ、ﾌﾞﾝｯ

混沌「」ｽﾞﾌﾞｯ、ｽﾞﾌﾞｯ

騎士「……。「吸収」と「受け流し」は、どうやら違う作業のようですね」

魔人形「それより、騎士さん。新魔王の、あの防御……」

騎士「ええ。似ていますね……僕の能力と。この能力を持つ、他ならぬ僕の直感ですが……恐らく、僕とヤツの能力は、ほとんど同じ能力だと思います」

魔人形「同じ、能力……」

混沌「」ﾄﾞﾊﾞｧｯ!!

魔人形「……」ｽｯ

ｻﾞｻﾞｻﾞｻﾞｻﾞｻﾞｯ!!

魔人形「どうやら、私の能力は通用するみたいですね。あの黒い触手は、私たちに近づけません」

騎士（…………）

騎士「いいえ、魔動人形さん。能力を解除していただけますか？」

魔人形「……はい？」

騎士「僕の考えが正しければ、この方法で皆さんを助けることができるはずです」

魔人形「……考えが正しくなかった場合は？」

騎士「今までヤツに取り込まれてしまった人々は、もう永遠に救い出すことができないでしょう」

魔人形「……」

魔人形「あなたとは短い付き合いですが、あなたはもっと冷静な人物だと思っていました。少なくとも、そんな無茶な賭けを実行するのは、占い師さんの役目だとばかり」

騎士「ええ、ええ。自覚はあります。無茶苦茶ばかりやってのける彼女たちに、僕もすっかり毒されてしまったのでしょうか……」

騎士「しかし、なんでしょう。この「自信」は。いいえ、「確信」と言っても差し支えありません」

騎士「僕が、皆さんを救い出してみせます」

魔人形「…………」

魔人形「」ｽｯ

ﾄﾞﾊﾞｧｧｱｱｯ!!

騎士「」ｽﾞﾌﾞｽﾞﾌﾞ

魔人形「」ｽﾞﾌﾞｽﾞﾌﾞ

騎士（やっぱりだ。ヤツの能力は、僕と正反対。否、表裏一体と言ったところでしょうか）

騎士（取り込んだ相手を、自分と同じように「変化」させる。相手に合わせる僕とは対照的な能力だ）

騎士（ならば、ヤツの能力によって都合よく変化させられる前に、自分の意思で「変化」したとしたら？　さながら胃液に消化されるまえに、すでに自らの意思でドロドロに溶けきっていたら、どうなる？）

騎士（答えは、すぐに明らかになる）ｽﾞｽﾞｽﾞｯ…

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