過去ログ - 【安価とサイコロで】勇者の遺品を巡ってバトルロワイヤル【魔王討伐】 -SS速報VIP

過去ログ - 【安価とサイコロで】勇者の遺品を巡ってバトルロワイヤル【魔王討伐】

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963:＠[saga]
2013/05/23(木) 08:07:26.54 ID:y+nDqn/w0

奇術師「……」

強化兵「おいおいおい……」

船「　ﾌﾟｽﾌﾟｽﾌﾟｽ……

強化兵「爆発に驚いて、急いで帰ってきてみれば……なんだこりゃ。「襲撃」か？」

強化兵「一体なにがありゃあ、こんなことに……」

奇術師「……超能力者……反逆者……AI」

ﾊﾞｻｯ、ﾊﾞｻｯ

強化兵「お、天使！　おい、こりゃなんだ！？　何があった！？」

天使「……」

奇術師「……」

奇術師「天使。降りて、こっちへくるんだ。今すぐに」

天使「……」

天使「魔王様が、亡くなったそうです」

強化兵「！」

奇術師「ああ。らしいね」

天使「知っていたのですか……！？」

奇術師「昨日からね。超能力者に、天使に伝えるべきかどうかを相談された。そして、僕が伝えるように指示したんだ。まさか僕の留守に実行するとは思わなかったが」

天使「どうして、私に伝えるように言ったんですか？」

奇術師「仲間に隠し事をするのは主義じゃない。僕は座員にはへそくりの場所まで教えるくらいの公開主義だからね」

奇術師「キミの日頃を見て、これなら魔王が死んだことを伝えても、きっと大丈夫だと判断したんだ」

強化兵「その結果がこれかよ。やっぱ、どこまでいっても魔王軍は魔王軍か」

天使「……」

奇術師「殺してないだろうな」

天使「……さあ」

奇術師「今なら「本気」で戦えそうだが……僕とも戦いたいかい？」

天使「……べつに。戦いたくて暴れたわけではありません」

奇術師「けれど、キミが魔王の傍を離れて、大事な時に魔王城に居合わせなかったのは、僕が原因だ。そのことについて、なんら思うところがないなんてことはないだろう？」

奇術師「憎しみでもって、僕を襲うかい？」

天使「……」

天使「まだ、信じていませんから。魔王様が、死ぬなんて、そんなことありえません」

天使「ですから、それを確認するまでは……」

天使「」ｷﾞｭﾝｯ!!

強化兵「……行っちまったぞ」

奇術師「行き先は魔王城しかないだろう。強化兵、追いかけてくれ。そして連れ戻すんだ」

強化兵「ハァ！？　なんで俺が！？」

奇術師「僕は彼女らを看てあげなければならない。天使のことは、キミに任せるよ」

強化兵「……はぁぁ～……」ｶﾞｸｯ

奇術師「キミが進退極まる困窮に陥れば、きっと駆けつける。そうならないことを祈っているがね。一応、「あれ」を持っていくといい。きっとキミを守ってくれるはずさ」

奇術師「頼んだよ、強化兵」

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