513: ◆XiAeHcQvXg[saga]
2013/04/18(木) 14:23:24.58 ID:7T0TV7XF0
忍「その辺りは、貴様の方が詳しいじゃろ」
忍はそのままの姿勢で、顔だけを忍野へと向ける。
忍野「オーケー。 じゃあ怪異の事を説明しようか」
514: ◆XiAeHcQvXg[saga]
2013/04/18(木) 14:23:51.66 ID:7T0TV7XF0
忍野「忘物草。 それが今回の不思議現象を起こしている怪異の名前さ」
忍野「比較的新しい怪異だよ。 その分、身近でもあるんだけどね」
忘物草。 物を忘れる、草。
515: ◆XiAeHcQvXg[saga]
2013/04/18(木) 14:24:48.50 ID:7T0TV7XF0
暦「けど、それならどうして……どうして、火憐ちゃんが原因なんて言うんだよ」
暦「忍野は言ってたじゃねえか。 僕がヤバイ状況だって、言ってただろ」
暦「それで、火憐ちゃんは巻き込まれたんじゃないのか。 僕のせいで」
516: ◆XiAeHcQvXg[saga]
2013/04/18(木) 14:25:20.00 ID:7T0TV7XF0
忍野「でもさ、阿良々木くんが原因だなんて、ひと言も言ってないよ」
忍野「阿良々木くんにも分かる様に、はっきり言った方が良さそうだ」
忍野「逆なんだよ、阿良々木くん」
517: ◆XiAeHcQvXg[saga]
2013/04/18(木) 14:25:57.27 ID:7T0TV7XF0
忍野「そこの妹ちゃんが原因で、阿良々木くんは巻き込まれた側って事さ」
忍野「噛み砕いて言うと、妹ちゃんは加害者。 阿良々木くんは今回に限っては、被害者って事だね」
暦「なんだよ、それ。 冗談にもならないぞ、忍野」
518: ◆XiAeHcQvXg[saga]
2013/04/18(木) 14:26:23.69 ID:7T0TV7XF0
忍野「優しいよね、阿良々木くんはさ。 でも、その優しさが人を傷付ける事だって、あるんだぜ?」
忍野「そして、今回僕はその優しさを利用した。 って立場になるんだけどね」
暦「利用? 僕をか?」
519: ◆XiAeHcQvXg[saga]
2013/04/18(木) 14:26:55.34 ID:7T0TV7XF0
火憐が加害者で、僕が被害者。
いつの間にか、僕は忍野と火憐との間に壁を作る様に立っていて、火憐の表情は分からない。
けど、いつも元気なあいつがひと言も喋らないのが、逆に気持ち悪かった。
520: ◆XiAeHcQvXg[saga]
2013/04/18(木) 14:27:26.54 ID:7T0TV7XF0
忍野「忘物草。 特性は呪い。 今、中学生の間で噂されているみたいだね」
忍野「もっとも、大分曲解されて伝わっているみたいだけど。 その辺は、妹ちゃんの方が詳しいんじゃないかな?」
忍野が火憐に向けて、そう言った。
521: ◆XiAeHcQvXg[saga]
2013/04/18(木) 14:28:08.14 ID:7T0TV7XF0
火憐は僕の背中に、そう声を掛ける。
僕は後ろを振り返り、こう答えた。
暦「いいぜ、引き受けてやるよ」
522: ◆XiAeHcQvXg[saga]
2013/04/18(木) 14:28:39.44 ID:7T0TV7XF0
以下、回想。
ある日、火憐の蜂の話と、月火の不如帰の話が終わってすぐの事だったらしい。
とは言っても、月火の話は火憐にしていないので、火憐は「ダンプカーが家に突っ込んだ後」と言っていた。
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