556: ◆XiAeHcQvXg[saga]
2013/04/19(金) 13:33:05.88 ID:0P1TubCZ0
最初の一つはともかく、後の二つは結果的に、良い方に転んだと言えるかもしれない。
僕が火憐の事を忘れ、火憐が僕から距離を取った。
僕が火憐の事を思い出し、しかし火憐と接触しなかった。
557: ◆XiAeHcQvXg[saga]
2013/04/19(金) 13:33:31.91 ID:0P1TubCZ0
そして、怪異。
忘物草は、呪いをかけた人間に憑き、対象の人間を殺すと言う。
この場合は火憐に憑き、僕を殺すと言う事だ。
558: ◆XiAeHcQvXg[saga]
2013/04/19(金) 13:33:57.71 ID:0P1TubCZ0
しかし、僕は火憐の事を思い出し、再び火憐の立場に移った。
この場合、やはり同じく、怪異は僕を殺すのだけれど、対策が打てると言う。
つまり、火憐と僕が接触していなければ、成す術も無く殺されていたと言う事だ。
559: ◆XiAeHcQvXg[saga]
2013/04/19(金) 13:34:48.16 ID:0P1TubCZ0
が。
草は成長する。
雑草が水を吸う様に。 花が水を吸う様に。
560: ◆XiAeHcQvXg[saga]
2013/04/19(金) 13:35:13.52 ID:0P1TubCZ0
既に、忍野だけでは手に負えないレベルだと言う。
出来る限り、被害が出ない様に、ここ数日は結界を張り巡らせていた。 との事だ。
なるほど、それで廃墟には居なかったって事なのだろう。
561: ◆XiAeHcQvXg[saga]
2013/04/19(金) 13:35:42.37 ID:0P1TubCZ0
そして、その怪異を消す為には選択肢が三つ。 いや、四つか。
一つ目は分かり易い。 神原の時と同じ条件。 僕が殺される事。
二つ目はその逆。 火憐が死ぬ事。
562: ◆XiAeHcQvXg[saga]
2013/04/19(金) 13:38:58.01 ID:0P1TubCZ0
「四つ目はあまりオススメが出来ないかな。 やり方は三つ目までと同じ、本体を炙り出すんだけど」
「この草というか、花というか。 まあ、どっちでもいいんだけれど。 弱点があるんだよ」
「てっぺんに咲いている一輪の花。 それをぶった切れば、怪異は死ぬ」
563: ◆XiAeHcQvXg[saga]
2013/04/19(金) 13:39:47.07 ID:0P1TubCZ0
勿論、そんな案は却下である。
それを聞いた僕が出した結論は。
三番目。
564: ◆XiAeHcQvXg[saga]
2013/04/19(金) 13:41:55.03 ID:0P1TubCZ0
「忍ちゃんのブレードなら、勝率は大分上がるよ。 少なくとも、倍くらいにはなるね」
「そうか。 けれど、忍野。 僕は心渡を使わないよ」
「……正気かい? それで阿良々木くんが死んでも、責任は取れないけどなぁ」
565: ◆XiAeHcQvXg[saga]
2013/04/19(金) 13:42:21.28 ID:0P1TubCZ0
僕は、僕自身で火憐と戦う。
正直、あの化物みたいな妹に、更に化物の力が加わったら勝てる気なんてしねえけど。 それでも僕がやるべき事だ。
忍野曰く、火憐にはただ純粋な想いしか無かったと言う。
566: ◆XiAeHcQvXg[saga]
2013/04/19(金) 13:42:47.69 ID:0P1TubCZ0
ああ、そうそう。 忍の話もしておこう。
あいつはどうやら、僕が火憐と出会ったその瞬間に、正体に気付いたらしい。
正確に言えば、ある程度成長した怪異に憑かれている火憐を見たら。 だ。
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