過去ログ - フィアンマ「病室を、間違えていないか」ヴェント「ッ、」
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◆2/3UkhVg4u1D
[saga]
2013/04/06(土) 22:06:22.56 ID:01/4WOYt0
今日は午後に雨が降る。
フィアンマがそんな情報を手に入れたのは、何も神の如き者の特性に沿った預言ではない。
ただ単に、天気予報を伝えるラジオから流れる声を聴いただけだ。
彼は魔術サイドに所属しながらも、決して科学を嫌っている訳ではない。
それは彼が科学サイドに対して嫌な記憶が無いからかもしれないし、上に立つ者として公然とした思考なのかもしれない。
何はともあれそのような情報を聴いたフィアンマは、傘を手に外へ出る。
昨日も使用したものと同じ傘だ。これは彼の私物だが、彼が購入したものではない。
間違って大量発注したんだ、という店員から"幸運にも"プレゼントされ。
うっかり盗まれ、待っていたら盗んだ人間が事故に遭い。
僅かに血飛沫を付着させ、"幸運にも"壊れず、手元へ戻ってきたものだ。
いわば、彼の幸運体質の象徴ともいえよう。
自分の幸運の代償として他者が不幸になることは既にわかっている。
何度も経験してきたことは、今更泣いて怖がったり、悔やむ事でもない。
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