過去ログ - 【俺妹】あやせ「お兄さん、約束は守ってくださいね」
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16:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]
2013/04/07(日) 02:49:25.83 ID:rmc5IceNo

「もしあのとき、桐乃がいてくれなかったら、わたし今頃……」

「幽霊になって彷徨ってるかもな」

「ということは、今とあまり変わらないということですか?」

「まだ死んだわけじゃないんだろ」

「そうですよね。わたしの意識、いつかは戻りますよね」

「それを俺に聞かれても困るんだよ」



いつの間にか窓の外が夕闇に包まれた頃、階下からお袋の呼ぶ声がした。
俺の家の夕飯の時間は、今も昔も変わることがなかった。
親父も帰宅し、既に風呂にも入ったに違いない。あやせに夕飯はどうするんだと尋ねると、

「わたしがご飯を食べられると思っているんですか?」

「意識不明だったもんな。それで腹が減ることはないのか?」

「お腹が空くことはありません。あ、でもお水をもらえると嬉しいです」

「水だけでいいのか? 頭からかけるとか?」

「わたし、お墓じゃありませんから」

確か冷蔵庫の中に、桐乃が買ったミネラルウォーターがまだ入っていたはずだ。
水だけで存在できるなんて、なんとも安上がりなあやせだった。


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