過去ログ - 【俺妹】あやせ「お兄さん、約束は守ってくださいね」
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5:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]
2013/04/06(土) 21:55:12.09 ID:5ojfbj8bo

「容態は安定してるって言うし、意識が戻るのも時間の問題らしいんだけど……」

「命に別状がなかっただけでも不幸中の幸いかもな」

「今はそう思うしかないもんね。あたし、明日も学校の帰りに寄ってみる」

桐乃はそれだけ言うと、力なく俺の部屋を出て行った。
俺は静かにそっと椅子から立ち上がり、足音を忍ばせてドアに耳を当て廊下の様子を窺う。
桐乃の部屋のドアが開き、続いて閉じる音を確認して俺はベッドに向き直った。

「どうするつもりなんだよ」

「わたしだって、自分でもどうしていいのかわからないんです」

「取り敢えず、俺のベッドの上で飛び跳ねるのはやめろ」

「桐乃もわたしの姿は見えないみたいですね」

「普通の人間だったら見えないのが当然なんだよ」

「どうしてお兄さんにだけ見えるんでしょうか」

「それは俺の方が知りてえよ」

この状況を誰かが見ていたら、俺がベッドに向かって独り言を呟いているようにしか見えないだろう。
しかし、俺の目に映っているのは、交通事故に遭い今も意識不明のはずのあやせだった。

幽体離脱。まさに肉体と魂が遊離した状態のあやせが俺の目の前にいるわけだ。
あやせは不満そうな顔で床へ飛び降り、そのままベッドに腰を下ろした。


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