過去ログ - モバP「小関麗奈のせかいせいふく」
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4: ◆oqwiViwowY[sage saga]
2013/04/08(月) 16:00:30.74 ID:bUTAJ0eI0

いつもイタズラばかりして、アンタを困らせてる。

けど、この仕事だけは、真剣にやったつもりだった。
でも…それでも、いい成果は出なかった。

『じゃあ、営業行ってくる。麗奈、レッスン、頑張ってくれ』

ばたん、とドアが閉まる音が、なんだか遠くに聞こえた。
また、アイツは悪くもないのに、アタシの為に頭を下げにいくんだろう。

どうしたらいいんだろう。

小さなアタシが思いつく事は、すぐに出尽くした。
仕事をきちんとこなす。失敗をしないこと。当然のことなのに。

…それが、できないなんて。

もう、アイツに迷惑をかけたくない。
プライドにしがみついている場合じゃない。
そう思ったときには、ちひろのところを訪れていた。

『…そう、だから…落ち込んでいたの』

落ち込んでなんか、その言葉が出かかって、慌てて止める。
これ以上、無様な姿を晒すのは、アタシの主義に反するから。

「どうしたら、いいの」

ちひろはアタシの目を見て、真剣に悩んでいた。
けれど、それからすぐに、笑顔でアタシにこう言った。

『失敗のない人はいないし…失敗した事を悔しいと思ってる』

『私はそれだけで、きっとプロデューサーさんは喜んでくれると思う』

「………」

「それだけじゃ、ダメなのよ」

「アイツに…もう恥はかかせたくないのよ、そして―――」

『喜んで、ほしい?』

頷いた。小さな頷きだったけれど、力強く。
そして、ちひろの目を見て。正直なアタシの気持ちだった。

ふふっ。ちひろは笑っていた。とても嬉しそうに。
そして、少しだけ小悪魔のような、そんな表情をして、言った。





『なら…うん、そう。こういうのは…どうかしら』




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