過去ログ - モバP「小関麗奈のせかいせいふく」
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54: ◆oqwiViwowY[saga sage]
2013/04/11(木) 12:13:45.08 ID:RYLbRcvj0

部屋に入ると、ああ言っていたけど、やはり緊張したわ。

数人の視線が、全てアタシに注がれるのだから。
誰もがアタシの一挙一動を観察している。そう思った。

『では、面接をはじめます。ええと、まずは、どうしてアイドルに?』

「それは―――アタシを」

ここから先が言えなかった。
出そうとしても、声が出なかった。
あのときの事を思い出してしまったから。

絶句、嘲笑。強い拒絶の声を。
だから…アタシは。

「…小さな頃から、アイドルに憧れていたから、です」

『うん、うん』

『ああ、すみません。質問を続けます―――――』

定型句通りの質問に、そのまま定型句で返した。
きちんと覚えていたから、何ら迷うこと無く答えられた。

そう…演技力。アタシがもともと、持っていたものを使って。
それが、さもアタシ自身の答えであるかのように、自分を塗り替えた。
アタシのそれは…プロの選考員を前にしても、通用するレベルのものだった。

『…ああ、わかりました。ありがとうございます。では、2次選考、楽しみにしています』




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