過去ログ - モバP「小関麗奈のせかいせいふく」
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75: ◆oqwiViwowY[saga sage]
2013/04/11(木) 22:31:23.69 ID:RYLbRcvj0
その日は家族で買い物に出かけていた。
服を買ってもらえることになって、アタシは戸惑った。
アタシは…どんな服が好きなんだっけ。
以前のように、これはレイナサマにふさわしい、と思えなかった。
もう…そのように考えることも、その頃はやめていたかも。
「ねえ。アタシって…どんな服が好きだったっけ」
『………』
『そうだな…麗奈は、やっぱりこういうのだ』
『そうね。最初は派手かな、って思ってたけど、よく似合う』
『それに…ああ、こういうのもそうだな。麗奈が好きそうだ』
『うん、うん』
持ってきてくれるのは、どこまでも派手な服ばかり。
靴は光ってるし、服はラメが入った、輝きに満ちたものばかり。
『でも…いつからか、何か大人っぽい服装になった』
『それも、本当によく似合ってると思う』
「…そっか」
結局、服を買うことはなかったわ。
でも…おかげで、昔を思い出した。
あの頃は、滅茶苦茶なことばかりやっていた。
けれど、いつからか、アタシはアタシでなくなって。
家に帰る途中も、その歩幅は少しだけ、せまかった。
家に戻ると…一通の手紙が届いていた。
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