過去ログ - 終"私は貴方が嫌いだけれどね"
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14: ◆QkRJTXcpFI[saga]
2013/04/10(水) 00:46:19.05 ID:hv1LvJ230
□五日後

女友「女ちゃん、今日もお見舞い行くんだよね」

女「ええ」

女友「男くんは、まだ」

女「……ええ」

女友「そっか、ごめん。あんまり無理しないようにね」

女「……」スタスタ

男友「当たり前だけど元気ないな」

女友「うん。早く男くんが目を覚ませばいいんだけど」

■□■□■

男くんはまだ目を覚まさない。
こうして見ているとただ眠っているようにしか見えないのに。
医者の話によれば外傷は軽度。ただ頭を打った形跡があると。
検査の内容では酷いダメージはないらしいけれど、目を覚ましてみないことにはなにも言えないと締めくくった。

男くんの妹が泣きながら「兄ちゃん目を覚ますよね?」と聞くと「話しかけてあげてください」と答えていた。
つまりはそういうこと。

女「なにを話しかければいいのかしらね」

女「考えてみれば、いつも貴方から話しかけてきてくれていた気がする」

女「私から話しかけたことも、あったと思うのだけれど……どうしてかしら、思い出せない」

女「ねえ、男くん」

女「早く目を覚ましなさいよ。妹さんが悲しんでいるわよ」

女「……私も」

――――――――ギシッ

ベッドの軋む音は聞き違いかと考えた。
けれど見開いて注目してみると、彼の手はだらりと垂れていた。

女「男くん! あ、ナースコールっ」


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