20: ◆HlJ8.vc/wE[sage]
2013/04/11(木) 02:25:14.15 ID:6wmlhGt00
「あぁ。ガキの頃、よく見てたよな?」
「あ、あんた、覚えてんの!?」
驚いた。そんな昔の事、覚えてたんだ。
21: ◆HlJ8.vc/wE[sage]
2013/04/11(木) 02:25:51.24 ID:6wmlhGt00
でも京介はきっと、あたしを妹だと認識している。
それが普通で当たり前なんだけど……。
「最近、よく思うんだけどさ」
22: ◆HlJ8.vc/wE[sage]
2013/04/11(木) 02:26:18.70 ID:6wmlhGt00
「時間はかかっちまったけど――。
今はまた“兄妹”に戻れた気がするんだよ」
23: ◆HlJ8.vc/wE[sage]
2013/04/11(木) 02:27:15.21 ID:6wmlhGt00
「だから桐乃。困った時はいつでも俺を呼べよ?」
「……え?」
本当は分かってた。こうなる事を。
24: ◆HlJ8.vc/wE[sage]
2013/04/11(木) 02:27:48.83 ID:6wmlhGt00
それは京介がさっき言いかけた答えでもある。
「“兄貴”が“妹”を守るのは当然だろ?」
京介からの兄妹宣言。それは絶対的な言葉。
25: ◆HlJ8.vc/wE[sage]
2013/04/11(木) 02:28:20.27 ID:6wmlhGt00
「さて、早く帰らねぇと」
「…………」
分かってた事なのに、頭では理解してたのに。
26: ◆HlJ8.vc/wE[sage]
2013/04/11(木) 02:29:51.58 ID:6wmlhGt00
「……綺麗だな」
目から溢れ出す何かを誤魔化すように
あたしは夜空を見上げる。
あの星達と同じで、距離を置かないとダメなんだ。
27: ◆HlJ8.vc/wE[sage]
2013/04/11(木) 02:30:29.19 ID:6wmlhGt00
「うん、分かってる」
――あたしも、京介を兄妹として、
28: ◆HlJ8.vc/wE[sage]
2013/04/11(木) 02:31:03.69 ID:6wmlhGt00
過去の記憶が鮮明に蘇る。
退屈だった日常を楽しいものにしてくれた。
あたしの趣味を批難する両親から守ってくれた。
ケンカしてしまった親友と仲直りさせてくれた。
29:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[sage]
2013/04/11(木) 02:32:11.15 ID:ISlYJK63O
これは期待
30: ◆HlJ8.vc/wE[sage]
2013/04/11(木) 02:32:22.37 ID:6wmlhGt00
「バイバイ。“京介”」
それは、決別の言葉。
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