451:たんぽぽ ◆gijfEeWFo6[saga]
2013/05/02(木) 00:46:54.76 ID:7znJh6fI0
「Pさんは気の済むまでアタシを束縛していいよ? 携帯だって見せるし、Pさんが望むならずっと家にいるよ?」
「Pさん……美嘉さんから事情は聞きました……でも、それでもまゆはPさんに愛されたいです」
「わ、私も、プロデューサーの事が好き。私も、愛されたい」
私も、プロデューサーの事が好きだ。愛されたい……姉よりも、美嘉とまゆよりも。
ただプロデューサーはそんな私達を見て、悲しそうに顔を伏せるだけだった。
「女は、信用できない」
「もう、信じられないんだ」
プロデューサーは、辛そうにそう告げた。
はっきりと拒絶されてなお、二人は話を続けた。恐怖すら感じる執念だ。
「だから言ったでしょ? 毎日証明するって。ちゃんとした証明以外信じなくてもいいから、恋人になろうよ」
「そんな恋愛は、おかしいよ……常に疑われて、信頼なんてまったくない……悲しいだろ、そんなの……」
「悲しくないよ……。ねぇ、Pさん……それだけだよ? 毎日身の潔白を証明する……それだけで確固たる信頼を得られるんだよ?」
「口先だけの、感情だけの信頼関係なんかよりも、こっちの方がずっといいってまゆも思いますよぉ、Pさん?」
「でも、証明するって言ったって、完璧には無理だろ……そこまで好いてくれているのなら、無いと思いたいけど……絶対じゃ、ないんだ」
プロデューサーは、悲しそうな表情をしていた。今すぐ駆け寄って、抱きしめてあげたかった。支えてあげたかった。
姉が傷つけた分だけ、癒してあげたかった。
「ずっと……ずっと恋人でいてくれる保障なんて、どこにも……」
「あはは★ まぁ、心に傷を負ったPさんならそう言うと思ったよ」
そんなプロデューサーとは対照的に、美嘉は何故か場違いなほど明るい。
……どうして?
「――だからね、スペアを用意したんだ」
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