過去ログ - 【まどか×PSYREN】ほむら「結構よ、指を咥えてそこで見ていなさい。夜科アゲハ」
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240: ◆FLVUV.9phY[sage saga]
2013/04/30(火) 00:41:29.36 ID:16ZxfriDo
 「またね」と手を振る二人に手を振りかえして私は店の自動扉をくぐる。
 店を出て駆け出す。方向はさっきの男が歩いて行ったのと同じ方向だ。
 ガラス越しに二人がもう一度手を振ってくれたのでそれにも手を振りかえす。

 さてがんばろうか。

 密度の低い人ごみをすり抜けて前へと進む。
 隙間を縫うように体を捻じり、走る。
 そして、見つけた。後ろからその姿を捉えると実に不思議だ。

 とても目立つ栗毛色の髪がもっさりと広がっているのに誰も彼の姿を視界に映していない。

 ゆっくりと、辺りを観察しながら男の後をつける。

 そこで気づく。男の歩き方に奇妙な違和感がある。より正確に表現するならば恐らくそれはリズムだ。
 歩くリズムが普通の人のそれとはどこか違っている。具体的にどこが、とは言えない。けれど、確実に違う。

 男と私の距離は凡そ十メートルほどだ。だというのに少し意識が逸れると見失いそうになる。
 私の魔法少女としての経験が明らかな異常だと告げていた。
 男が人気の少ない路地へと身を滑り込ませた。
 もしかすると気づかれたかもしれない。
 が、ここで引くことも出来ず、私は路地の中を覗く。

「いない?」

 明らかにこの路地を抜けるには時間が足りなかったはずだ。なのにどうして?
 考えながら路地へと歩を進めると、砂利を踏みしめるような音が聞こえた。
 振り向く。

「い、いい・・・。すごくいいな。お前のその体綺麗だ」


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