過去ログ - 【まどか×PSYREN】ほむら「結構よ、指を咥えてそこで見ていなさい。夜科アゲハ」
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40: ◆FLVUV.9phY[sage saga]
2013/04/13(土) 08:40:38.25 ID:0wYW71OQo
「ほむら、ちゃん」

 私の名前と、『ちゃん』の間の少しの逡巡がまどからしくてかわいい。

「何かしら」

「あぁ、えっと、その、変わった名前だよね。い、いや、だから、あのね。変な意味じゃなくてね。その。カ、
カッコいいなぁなんて」

 何度目だろうか。もう数えることも放棄してしまった。それでも、毎回この言葉を聞くのはつらい。この言葉
だけは、辛い。否応にも『初めて』を思い出す。
 私は思わず奥歯を強く噛み締めていた。駄目だ、こんなんじゃ友好的な関係なんて築けないじゃない。

 教室を通り抜け、私たちは渡り廊下へさしかかる。
 教室からの視線がなくなる。まどかに何かを伝えるなら今がチャンスだ。けど、何というべきだろうか。
 少しの、躊躇い。まどかに電波な子だと思われる覚悟。
 私は心を決める。

「鹿目さん。あなたは自分の人生が尊いと思う?家族や友達を大切にしてる?」

 まどかの目の前に立って、彼女の目を見て放つ。酷い言葉だ。我ながらそう思った。これももう数えるのを放
棄しているけれど。

「え、えっと。わ、私は。大切、だよ。家族も、友達のみんなも。大好きで、とっても大事な人達だよ」

 何度繰り返しても変わらない鹿目まどかの本質。ここでの問答はまどかに警告する意味も強い。だけど、それ
だけじゃない。私にとってのたった一人の友達を、たった一つの道標を、再認識する場所。
 どれだけ繰り返しても変わらないこの少女の本質の一端を垣間見て、私が安心する場所。

「本当に?」


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