過去ログ - モノクマ「うぷぷ…安価でRPGをしてもらうよ!」苗木「その4!?」
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◆x/rxoIq2T6
[saga]
2013/08/06(火) 20:03:09.14 ID:XNq0KWUd0
七海「それよりも」
そう言って、七海は小さく咳払いをする。
七海「魔王の情報、だったよね。そっちについて話しておいた方が良いと思うんだ」
霧切「あ、そうだったわね…。どうやら本当のは無しみたいだし、七海さんが偽物、なんて考えは捨てるわ」
豚神「そうだな」
そういって全員、七海の言葉に耳を傾ける。
しかしその唇から紡がれたのは、信じられない事実だった。
七海「結論から言うと…魔王には、攻略方法は無いよ」
霧切「……え?」
七海「簡単に言うとね、ゲームなんかのラスボスや魔王ってあくまで【倒されること】を前提としてプログラムされてるから、どれだけ強くて攻略法が見えないような敵でも、何度も戦えば攻略のヒントに繋がるものが見つかるはずなんだ。だけどこのゲームの魔王は違う。その時々で行動を変えるし、うまく流れを取ったとしても、すぐに行動を組み立てなおしてくる。言っちゃえば【倒されないこと】を意識してる。というか倒せないつくりになってるんだ」
霧切「な、なによそれ……」
豚神「ふざけるな…!それじゃあ、俺たちは何のために!」
罪木「倒されないラスボスなんて…そんなの卑怯じゃないですかぁ!」
江ノ島「それはもうなんつーか絶望というより萎えるじゃん」
七海「私に分かることは、魔王は大きなモノクマの姿をしているって事だよ」
罪木「大きなモノクマ…」
豚神「まあ、ラスボス、魔王と言ったらアイツくらいしか思い当たらんが」
江ノ島「それってもしかして、残姉ちゃんがあたしたちに警告してたやたら強いモノクマの事じゃないの?」
霧切「そう言えば言っていたわね。戦刃さんでも歯が立たない敵がいたと…魔王なら納得だわ。だとしたら厄介ね…」
霧切達は唇を噛み締めながら考えをめぐらしていくが、何も思いつかない。
そもそもゲーマーであり、前のゲーム盤の記憶を知っている七海が“攻略方法は無い”と断言している時点で、いくら霧切達が考えても答えが見つかるはずもなく。
そんな姿を見て、七海は拳を握る。
七海「そう悲観的にならなくともいいと思うな」
罪木「七海さん……?」
七海「そもそも、最初からこの戦い自体が無謀だったよ。本当ならどこかで失敗してもおかしくないほど、危険だったけど……それでも私たちは乗り越えられたんだもん。人間やればなんとかなるよ。攻略方法なんて無くてもさ、力を合わて頑張れば、きっと何とかできるって、私はそう信じてるよ」
霧切「……ふふっ。そうね、今更あれこれ考えても仕方ないわ。こんな所でウジウジしてたら苗木君に怒られちゃうもの」
豚神「ああ、そうだ。俺たちはここまでやってこれたんだ。きっと何とかなる、そう信じて今は先に進もう」
江ノ島「あたしはどっちでも良かったけどねー。どう転んでも絶望的なシチュエーションになってただろうし☆」
罪木「七海さんの言うとおりです。私たちはこんなところで退けませんよ。消えていった皆の意志を汲んであげないと」
パン、と霧切が手を叩く。
乾いた音が響く。
霧切「全員の意見は纏ったようね……今までの作戦は忘れて頂戴。敵に攻略法が無いなら、何も考えずに私たちの全てをぶつけましょう。それが最善のはずよ」
全員が、瞳に闘志を宿す。
この絶望的にも見える状況で、誰もが希望を抱いている。
江ノ島はこういう空気気持ち悪いわーといったように端っこでえずいていたが、それでも先に進むという意思はあるようだった。
霧切「先に進みましょう……」
霧切が歩みだす。
目指すは魔王城への扉。
恐らく、その扉はもう、開いている。
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