過去ログ - モノクマ「うぷぷ…安価でRPGをしてもらうよ!」苗木「その4!?」
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988:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
2013/08/06(火) 21:57:35.67 ID:D/J1TKXp0
『グッモーニン!! 元気に殺し合ってくれてるかな!?
 早速、戦場に散ったお友達を言っていくぞ!!
 準備はいいかい!?』
相変わらず耳障りな声。
だけど、聞かなくては。

設楽海斗(男子10番)は、祈るような気持ちで放送に耳を傾けている。

1時間半ほど前まで一緒にいた、曽根崎凪紗(女子10番)の安否を確認しなくてはいけない。
怪我をした自分を逃がす為に囮になった凪紗。
大丈夫だろうか?
怪我でもしていたら…
もしも、万が一、命を落としていたら…

ペンを持つ手に力が入る。

栗原佑(男子7番)と不破千尋(男子17番)、2人に凪紗の事を任されていたのに、足を引っ張ってしまい、さらに凪紗を危険な目に合わせてしまった。
どうか、どうか無事で――

『それでは、いざ!!
 女子14番、濱中薫さん!!
 女子4番、桐島伊吹さん!!
 女子7番、坂本陽子さん!!
 女子9番、駿河透子さん!!
 男子15番、新島恒彰君!!
 ちょーっと元気がないぞ、女の子諸君!!』

よかった…生きてる…

放送で呼ばれた5人には悪いが、安心した。
凪紗は無事だ。
あの“戦闘実験体”だとかいう結城緋鶴(女子19番)に負けなかった、流石だ。

『続いて禁止エリアの発表だ!!
 7時からG=07エリア、あー…住宅地だぞっ!!
 9時からE=06エリア、小学校がある所なっ!!
 11時からJ=01エリア、商店街の端だぞ、わかったかい諸君!!
 残りも半分を切ったし、頑張ろうなぁ!!』

ブツッと放送が切れた。

海斗は大きく息を吐き、ペンの蓋を閉じた。

海斗は自分の左手小指にはめられているシルバーの指輪に手を触れた。
去年の誕生日に凪紗がくれた。
本人は『安物でごめんね』と言っていたけれど、海斗にとってこれ以上価値のある物はない。
肌身離さず身に付けている(サッカーをしている時は壊れると困るので外していたが)。

凪紗、無理してないだろうか…
時々突拍子もない事をしでかすからな、アイツは――

 

 

海斗が凪紗や佑と交流を持ち始めたのは、中学1年生の頃だ。

その頃の海斗は今と変わらず無愛想で寡黙だったが、素行は全く悪くなかった。
授業や学校行事などには真面目に取り組んでいたし、かなり高い割合を占める素行の悪い不良たちとの関わりなど全くなかった。
凪紗や佑とは同じクラスだったが(千尋もだが、その頃の千尋は普通の優等生だった)、関わりなどなかったし、関係など持ちたくもなかった。
大好きなサッカーをし続けて、将来はサッカーで飯を食っていきたいと思っていた。
地域のクラブサッカーに所属していた海斗は、言葉を交わす事は少ないながらも、頼れるゴールキーパーとして、監督やチームメイトからは厚い信頼を得ていた。

それが崩れたのが、中学1年生になって間もない頃。

事の発端は、クラブに所属する控えのゴールキーパー、中島幸弘との些細な揉め事だった。
と言っても、相手が勝手に揉め事に発展させただけだが。


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