過去ログ - モノクマ「うぷぷ…安価でRPGをしてもらうよ!」苗木「その4!?」
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993:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
2013/08/06(火) 22:02:59.46 ID:D/J1TKXp0
F=09とF=10の境目にある、廃れた工場の物だったらしい倉庫に、仲山行人(男子12番)とそのとりまきがいた。 
「どうして…こんな事に…?」

内藤真依子(女子12番)がため息混じりに呟いた。 真依子の横では佐久間佳江(女子6番)が泣きじゃくっている。 鈴木明也(男子7番)は冷や汗でずれたメガネを中指で押し上げ、ため息をついた。

「ねぇ、行人君…どうしよう…ねぇ…何か言ってよぉ…」

野口素明(男子13番)が倉庫に入ってからずっと黙って座っている行人の肩を揺すった。

「やめろ、素明。
 行人だって何か考えているかもしれない。
 お前だって少しは考えたらどうなんだ?」

優等生に似合った、少しきつめの口調で明也が注意した。

「だって…オレ…そんなの何も思いつかないしさぁ…」

消えそうな声で、素明が呟いた。 それを見て、明也がため息をついた。

「思いつかない、じゃないだろ?考える努力をしろよ」

「何よ、明也…あなただって口先だけじゃないの。
 頭いいんだから、何か案でも出しなさいよ。
 こういう時のための優等生じゃないの」

真依子がいささかきつめの口調で言った。

「バーカ。
 こんな時にどうすればいいですか、
 とかいう問題なんて問題集には載ってないんだよ」

「バカですって?
 何よ、役に立たなかったら天才だって無意味だわ!」

「じゃあ真依子、お前だって何か考えろよ」

「あたしだってねぇ、さっきから考えてるの!」

口げんかが始まった。 これはいつものことだった。 2人は気が合わないのか、何かと言いがかりをつけてはもめている。 この口げんかで昼休みをすべてつぶした事だってある。

「もうやめてよ!!」

佳江が持っていた、涙で濡れて丸まっているハンカチを2人の方に投げつけた。

「もうやめて! 今はそれどころじゃないじゃない!
 ケンカなんかやってもどうにもならないじゃない!」

泣き叫ぶ佳江を見て、明也と真依子はケンカをやめた。 たしかにどうにもならない。 むしろ、ケンカがきっかけで殺しあってしまうかもしれない。 そんな状況なのだ。

「ケンカはいけないよ、2人とも」

行人が静かに口を開いた。倉庫に入って行人は初めて口を開いた。とりまき4人は静かになった。

明也がメガネを中指で上げた。

「何か思いついたのか、行人…?
 こんなくだらない戦いに参加しないでもいい方法…」

「ああ」

行人がにっこり笑った。

「何何!? どうすればいいの!?」

素明が嬉しそうに飛び跳ねた。 佳江と真依子は抱き合ってはしゃいだ。


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