962:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]
2013/04/29(月) 01:04:04.18 ID:KYQy5C0Qo
カエル「さやか、聞こえるか? よく見ておけ。勇者というものが、どういうものなのかを」
カエル「人の……弱さってやつを……」
さやか「……貴様がそれを言える立場か、グレン? 貴様は弱い。力も、心も……」
963:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]
2013/04/29(月) 01:07:46.68 ID:KYQy5C0Qo
さやか「グレン、貴様は……私にとって弟のような存在だったんだ」
カエル「ああ……。俺だって、アンタのことは実の兄貴のように思っていたぜ……」
964:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]
2013/04/29(月) 01:10:21.57 ID:KYQy5C0Qo
カエル「格好良かったぜ、アンタは……。俺の知っている、誰よりもな……」
カエル「そして同時に恨めしかった。なぜアンタだけが先に行ける!? 俺だって努力していたのに!」
カエル「名声も、信頼も、勇者の称号も! すべてアンタを選んでしまったんだ!」
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2013/04/29(月) 01:13:22.66 ID:KYQy5C0Qo
さやか「そのようなこと、私は望んでいない! 『スティンガー』!!」
カエル「ふざけるな! アンタが言ったんだろう……。一緒に来い、って! 『ダッシュ斬り』!!」
966:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]
2013/04/29(月) 01:15:27.99 ID:KYQy5C0Qo
カエル「ウソだったのか、サイラス……! ともに来いと言ったあの言葉は、ウソだったのか!?」
さやか「私は対等の関係を望んでいたんだ。金魚の糞がごとき醜態をさらせと言った覚えはない!」
カエル「俺の気持ちはどうなる!? アンタをずっと追い続けてきた、俺の気持ちは!」
967:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]
2013/04/29(月) 01:17:32.22 ID:KYQy5C0Qo
カエル「俺はアンタに……何も与えられなかったって言うのか、サイラス!」
カエル「どんなときでも、アンタとともにいた! その恩は、感じてくれなかったのか!?」
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2013/04/29(月) 01:20:02.01 ID:KYQy5C0Qo
さやか「みな、そうだ……。勇者などともてはやし、過度の重圧を与え追い込んでおきながら……」
さやか「失敗すれば、すべて私の責! 誰も彼もが、侮蔑と失望を向ける!」
969:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]
2013/04/29(月) 01:26:01.80 ID:KYQy5C0Qo
カエル「く……。……ア、アンタが……! そんなセリフを言っちゃいけない!」
さやか「貴様がそれを言うのか……! 私をこんな風にした、貴様が……!」
カエル「何もかもを覚悟していたはずだ! いまさら……泣き言かよ! ダサいぜ、サイラス!」
970:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]
2013/04/29(月) 01:29:34.98 ID:KYQy5C0Qo
カエル「さやか、お前の駄々は聞き飽きたぜ。悪いが、俺はそこまでできた人間じゃねえ」
さやか「見捨てるの、師匠!? 結局師匠も、あたしを見捨てるの!?」
カエル「人間はみな弱い。だが、いつまでもそれをさらけ出していてどうする?」
971:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]
2013/04/29(月) 01:31:12.92 ID:KYQy5C0Qo
カエル「目ン玉ひんむいてよく見とけよ、さやか……」
カエル「そしてサイラス……。これが……俺が追いかけた、アンタの姿だ!」
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