過去ログ - 上条「二学期も不幸だ……」一方「いつも通りだろ」
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46:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[sage]
2013/04/20(土) 19:10:12.67 ID:7tbLVLLSO
だが、

『……一方通行ですか、とミサカは確認します』

「へ? 御坂さん?」

意外な名前の登場に、思わず冷静になりかけた頭が動揺する。

御坂美琴。

何故彼女が一方通行の携帯電話に連絡をするのか、という点にではなく。

何故彼女の携帯電話から連絡をしないのか、という点に佐天は疑問を抱く。

彼女は、一方通行と美琴がお互いの番号を交換しているのを、おとといの特訓の時に見ている。

それなのに、さっきの画面は知らない電話番号からの着信を知らせていた。

(……ま、いいか)

何か緊急事態なのかな、ということで納得することにした。

そんな佐天の考えとは別に、電話口の先の相手は答える。

『はい、ミサカですが、とミサカは応じたのが一方通行でないことに驚愕します。
……まさか電話番号を間違えたのでしょうか、とミサカは木原博士に一杯食わされた可能性を考えます』

(……御坂さんってこんな喋り方だっけ?)

何だか不思議ちゃんな調子で話す美琴に違和感を抱く。

まさか、一方通行相手だと口調が変わるということなのだろうか。

そもそも、電話に出た自分のことに気付いていないようだ。

……変なの、と思いはしたが口にせず、佐天は疑問に答える。

「……えっ、と。一方通行さんは今、ちょっと電話に出れないんです」

『おや、そうでしたか、とミサカは早合点した自らを戒めます』

淡々とした声で言う相手に、戒めている風には聞こえませんよ、と笑いながら言おうとしたがやめる。

それよりも、美琴の用事が何となく気になっていた。

何か緊急なら早く伝えた方が良いだろう。

そう思っているうちに、声は用件を話した。

『では、すみませんが彼に伝えてください、とミサカは木原博士からの伝言を頼みます。
「例の病院に来い。おめーに会わせたいヤツがいる。ついでに妹達のその後の話もしてやる」。
ミサカ〇七七七七号――御坂妹から、と言えばおそらくは伝わりますので……それではよろしく、とミサカは通話を終了させます』

「へ? あ」

ちょっと、と言う前に声は失せた。

後には、通話の終了を伝える電子音しか聞こえない。





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