過去ログ - 一方「俺は、オマエの事が、」垣根「………」
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137: ◆yZmHv5zrf.[saga]
2013/04/27(土) 23:12:05.57 ID:q9FVza6u0

これは、木原数多の研究内容ではないだろう。
テーマが彼らしからぬものだ、と思う。
一方通行の視線を受け、彼は肩をすくめる。

「パクってきた。感謝しろ」
「はァ?!」
「だーから、パクってきたんだよ。"親戚"の研究結果」
「……」

木原加群という研究者が居る。
彼は科学者としてより、教師としての道を選んだ。
しかし、『木原』である以上科学から逃れることは出来ない。

『生命や魂に関する事柄からオカルトを排除した上で、命の価値は不変であることを証明する』

それが、彼の研究内容だった。
故に、前述のテーマや、そのための実験結果が綴られている。
人類の命の価値を冒涜してしまう内容だったが、今の一方通行に必要な情報だった。
これのあるなしで、選択肢の幅が変化してくるのだから。

「……有り難くもらっとく」

木原数多の思惑は、この際どうでもいい。
縋れるものがあるなら、自分の理想を貫く為の材料になるなら、何でもいい。

「で、未元物質のガキは」
「起きねェよ」
「ま、その実験の結果が出たら成果見せろよ」

興味半分で接触してきたらしい。
彼は予定が詰まっているからと、立ち去った。
残された一方通行は、レポートを眺め、立ち上がる。

返すべき答えが、決まった。



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