過去ログ - 一方「俺は、オマエの事が、」垣根「………」
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168: ◆yZmHv5zrf.[saga]
2013/04/28(日) 12:02:56.82 ID:nEg7j/j40

「が……!!」

激痛に、09982号は崩れ落ちる。
衝撃に吹っ飛んでしまったバッチを、慌てて追いかける。
よろよろと近寄り、血の海の中、彼女は、バッチを抱きしめた。
美琴のくれた、お子様趣味と罵った、ゲコ太の、缶バッチ。
お姉様からもらった、最初で、もしかしたら最期かもしれない、バッチ。

「……ふ、ふふ」

9982号は、小さく笑む。
良かった。バッチを守る事は出来そうだ。
目を閉じる彼女に、機関車が降ってくる。
疲れと息切れで満足に動けないお姉様が、自分の方へ向かってきていることを見て、知り。
危ないですよ、という言葉を継げないまま、彼女は。

無残にも、機関車の下敷きとなった。

びちゃあ、と血液が滲む。
機関車の部品から僅かに突き出た左足が、痙攣していた。

「あ、あ、」

駆け寄ろうとした美琴は、そのまま崩れ落ちる。
助からない。どう見たって、致命傷だ。

「……ふざ、けんじゃないわよ」

バヂバヂバヂ、という紫電の音。
一方通行は、どこまでも冷えた視線を美琴へ向けた。
彼は内心焦っていた。オリジナルの乱入で、手元が狂ってしまった。
これでは蘇生をしても、彼女―――9982号の身体欠損は著しいかもしれない。
早く助けなければ。思うも、表には出さない。自分が悪役だということは理解しているのだ。

「なンだ、オリジナルか?」
「ッッ……あ、…ああああああああああああ!!!」

絶叫。
彼女はゲームセンターのコインを懐から取り出し、一方通行に撃ちこむ。
『超電磁砲』。彼女の、十八番だった。


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