過去ログ - 一方「俺は、オマエの事が、」垣根「………」
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235: ◆yZmHv5zrf.[saga]
2013/04/30(火) 01:55:12.65 ID:RCRgUrT40

白い羽の舞う空間で。
少年は一人で、座っていた。
蝋の脚を、手のひらで静かに摩り。

『……あなたが、垣根帝督ね?』

若い女の。
少女の声。

垣根帝督の内側に内包された精神の一部分の擬人化が、振り向いた。
白い髪にどす黒い白目、赤い瞳。
悪魔のような生き物にしがみつかれた、真っ白な少年だった。
葛藤という自ら自身に縛られた彼は、首を傾げる。

『……お前は?』
『私は、御坂美琴。…あなたを助け(おこし)に来たわ』

手を差し出される。
垣根は、自らを拘束する自らを見下ろした。

『行けねえ』
『……妹達は、一方通行がアンタを好きだって言ってたわ』
『……、…』
『アイツのために、戻ってあげなさいよ。
 私の妹達を、…私のために戦ってくれている男を。
 そして、一方通行を助けるために』
『俺が居ると、アイツに迷惑をかける』
『それが心地良いと言っているとしたら?』

少女の言葉に、垣根は黙る。
黙って、そうして、自らを縛り付けていた葛藤を壊す。

『…行きましょう』



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